FANTICを取り扱うモータリストが公道使用も可能な2ストローク300ccエンデューロマシン、FANTIC XE300の受注予約受付を開始しています。EICMAイタリア・ミラノ国際モーターサイクルショーで2022年に発表され2023年に市販車モデルとして初めて披露されたXE300の量産が開始され、今年3月後半予定で日本への出荷が開始されるということです。
XE300のエンジンは、FANTICエンジン・ラボ「モトーリ=ミナレッリ」が開発した完全オリジナル。二輪車排ガス規制の国際基準となるEURO5+に適合し、日本でも輸入代理店のモータリストが公道走行可能なモデルとして排ガス検査証付きで発売します。分離給油、インジェクション、油圧クラッチ、セルスターター、電子制御排気バルブ、トラコンとフル装備でありながら保安部品もきちんと兼ね備え、林道ツーリングやクロスカントリー、ハードエンデューロまで活躍できる万能マシン。去年2023年だけで合計6回ものオフロード選手権タイトルを獲得した実績のあるFANTICが放つ2024年注目の一台となりそうです。
![画像1: 公道可の2スト300、FANTIC XE300受注予約受付開始。EURO5+を取得](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2024/01/30/2aedbe19a4fe19b35b04bcf2ea1a6595c5cb78e7_xlarge.jpg)
FANTIC XE300
価格:1,700,000円(税込)
問い合わせ先:
![画像2: 公道可の2スト300、FANTIC XE300受注予約受付開始。EURO5+を取得](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2024/01/30/abe5e6139bcfb3e94cea74efe1b0e31195cf7981_xlarge.jpg)
Off1編集長、稲垣のコメント
ミナレリ製2ストローク300ccエンジンの開発は、以前よりEICMAなどで公開されていて、このXE300の登場も秒読み段階だった。特に日本では250ccオーバーの車検の必要な排気量は登録が難しく、国際基準に達するだけではなく日本のガス検査に通過する必要があり、日本の他ブランドの輸入代理店では2スト300ccの登録をサポートしていない状況だ。モータリストの今回のリリースは、日本のガス検査を通して書類を添付し、公道を走行できる2スト300ccのエンデューロバイクを販売するということである。これはとても意欲的な試みだ。
![画像1: Off1編集長、稲垣のコメント](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2024/01/30/b011d4bcd5a27d35d9f3f6ae3b0815a961cd4c16.jpeg)
300ccの2ストロークは特に世界的なマーケットでハードエンデューロのスタンダードとして捉えられている。いまや2スト300ccと、セルスターターの組み合わせは、ハードエンデューロライダーとそのファン、そしてより難しいトレイルでのライディングを嗜む層にとって絶対的なアイテム。さらに各社、フューエルインジェクションやキャブレター、電子デバイスに工夫をこらしてとりわけ扱いやすい低速のトルクデリバリーと、高回転域でのパワーを両立することを目指している。
![画像2: Off1編集長、稲垣のコメント](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2024/01/30/ceba5367c4bfd0aea40c6ad72b092df76a4ad1e6.jpeg)
FANTICのXE300は近年どのブランドも取り入れているスロットルボディインジェクションを最初から採用。デロルトが開発したというデュアルインジェクターがスロットルボディの上側かつバタフライバルブの前側に横方向へ2つ並んでいる。FI 2ストロークのリニアなフィーリングを実現するにはこのインジェクターから噴霧される燃料が、いかに適切な形でクランクまで運ばれていくかが大事で、各社異なる方式を取り入れている様がうかがえるのだが、XE300はどうだろうか。今から試乗が楽しみだ。