MXGPレジェンドのアントニオ・カイローリが移籍し、モトクロスマシンの開発を公表していたドゥカティが、2024年チーム体制の発表会見を行いました

画像: ついにDUCATIのモトクロッサーが公開、その名も450デスモMX
画像1: Campioni in Pista 2024 | Ducati Corse racing teams presentation LIVE from Madonna di Campiglio www.youtube.com

Campioni in Pista 2024 | Ducati Corse racing teams presentation LIVE from Madonna di Campiglio

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マシンの名前は「デスモ450MX」

会見ではMotoGP、スーパーバイクに加え、モトクロスの体制が発表され、マシンとライダーが明らかとなりました。

モトクロスマシンの名前は「Desmo450 MX」。

2024年はイタリアモトクロス選手権に実戦投入し、2025年にMXGPに参戦することを目標としています。レース活動のスポンサーにはモンスターエナジーがついているとのこと。

ライダーは2人。1人目はMXGPのレジェンド、アントニオ・カイローリ。これまでFIMモトクロス世界選手権MXGPシリーズにおいて9回チャンピオンを獲得。2021年に引退を表明後、コーチングやAMAモトクロスにスポット参戦するなど活躍の幅を広げていましたが、2023年にドゥカティへ電撃移籍。いまなおその実力を発揮し続けるライダーです。

2人目はアレッサンドロ・ルピーノ。イタリア出身現在33歳のライダーで、昨年までMXGPに参戦し続けていた現役の選手です。地元イタリアで活躍を続けるその実力は、イタリア選手権とMXGPに挑戦するドゥカティにとって重要な役目を果たすでしょう。

画像: Ducati Motocross | Coming 2024 youtu.be

Ducati Motocross | Coming 2024

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アントニオ・カイローリ

「新たなプロジェクトに参加できてとても光栄だよ。前にいた場所の居心地が良くて、ドゥカティに移籍することは決して簡単な決断ではなかった。責任も伴うこの仕事を受けるかどうか悩んだけど、心の奥底から今までとは異なるモチベーションが湧き上がってきて、このプロジェクトに参加することを決めたよ。貴重な機会をくれたドゥカティをはじめ、スタッフのみんなには感謝しています。共に開発ライダーを務めるルピーノはテストライダーとしてとても優秀で、イタリアの中で最も優れたライダーだと思う。関わっている全員に感謝を伝えたい。

マシンの第一印象は、素直に、素晴らしいと思ったよ。開発の最初の段階で乗ったプロトタイプは、プロトタイプながらすでに良いバイクに仕上がっていて感動したよ。最初から完成度が高かったからこんなに早くプロジェクトが進んだんだと思う」

アレッサンドロ・ルピーノ

「このプロジェクトに関われて、また、今日こうしてたくさんの方に囲まれながら、2024マシンにまたがることができてとても光栄です。バイクはとても良くできていて、12月にプロトタイプに乗った時点でその完成度に驚きました。プロトタイプは正直乗るまではあまり期待していなかったけど、実際に跨り走らせてみると『これはただのプロトタイプじゃない。すでにレースの準備が整っている!』と驚きました。レースで乗れることが待ちきれません」

画像: マシンの名前は「デスモ450MX」

編集長ジャンキー稲垣の視点

発表された車名に「Desmo450 MX」とある通り、エンジンはデスモドロミックを採用している模様だ。ドカティと言えば、昨年698ccのスーパークアドロモノを発表したばかり。そのエンジンと見比べてみても軸配置などおおまかなエンジンの構成や形は似通っていると見られる。他社に比べて少し大きめに見えるヘッドには、強制開閉機構が仕込まれているはずだ。DUCATIファンにおなじみのこの「デスモ」は本来スプリングでバルブを押し戻すところを、強制的にツメで押し戻す。そのため、超高回転域までしっかり回るエンジンに仕上がるというわけ。近年、モトクロスでも長く一つのギヤを使えるようにレブ域の特性を重視する傾向にある。デスモとモトクロスの相性は悪くないはず。

車体構成はホンダのCRF450Rに近いものに見える。ハンドルからすっとツインチューブで伸びるメインフレームは、直線的にリアサスペンションマウントと接続。スイングアームはKTMのようなアルミキャスト品のようだ。

随所に見られるアフターパーツメーカーのロゴは、このマシンが欧州の様々なサプライヤーの協力を得て開発されていることも示唆している。ミドル位置できゅっと曲げられたエキゾーストパイプはスロベニアのアクラポヴィッチ、クラッチカバーにはイタリアのSTM、そして最近ではHRCにもECUを供給しているGETのロゴも。サスペンションは日本のSHOWA製を採用している。

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