段階的にリークされてきたトライアンフの新型モトクロッサーが、スーパーモトクロス会場で世界初お披露目
独特なアルミフレームに期待
2024年からAMAとMXGPのモトクロス250クラスに参戦すると表明してきた、トライアンフ。市販車のみ参戦が許されるAMAに出るからには、今年中の発売が必須になるだろうか。スーパークロスシーズンを見送れば、2024年前半の発表もありえる……と様々な憶測を呼んでいる新型モトクロッサー。
これまでトライアンフのオフィシャルYoutubeにて、エンジンやフレーム、そして全貌がみえないまでもリッキー・カーマイケルのライディングシーンなどがリークされてきたが、スーパーモトクロス最終戦でその実車がカーマイケルによってレーストラックを走ることに。現地取材に赴いたOff1カメラマンによる写真と共に考察してみよう。
ゼッケン4をつけたカーマイケルの乗るマシンは、ブラック&ネオンイエローのグラフィックを身にまとって登場。外装がはっきり世の中に露出したのはこれが初めてだ。全体的に現代モトクロッサーのディテールを踏襲しており、ライダーインターフェースに優れたスムーズな形状がみてとれる。
最新世代のモトクロッサーは、ホンダ・カワサキ・スズキがツインスパーのアルミフレーム、ヤマハが独自性の高いアルミフレーム、KTMグループがオーソドックスなセミダブルクレードルの鉄フレームを使用しているが、トライアンフはセミダブルクレードルのアルミフレームだ。2ストロークのYZシリーズと同様だが、その形状はだいぶ異なっている。独自の材質と形状の組み合わせがどうライディングに影響するか、期待したい。
メインパイプとネックの部分の位置関係も現代的で、フラットなタンク〜シートにつながっている模様。シュラウドの形状もオーソドックスだと言える。
エンジンマウントは少し独特か。前側はフレームに直接結合するタイプ。フレーム内にエンジンがぎっちりと収まっているところを見ると、車体そのものが相当コンパクトな設定になっているのではないかと想像される。エキゾーストパイプは太く短く、若干高回転型のようにも見える。
DUNLOPのロゴはあるものの、サスペンションのロゴはなし。ブレーキにはブレンボのロゴがかすかに見える。
車体バランスはとてもよさそうだ。スイングアームはどことも似つかない姿で、膨らんだ形状をしていることからハイドロフォーミングなどの可能性も示唆する。
ODIのハンドル&グリップ、肉抜きされたクランプなどはサードパーティ製だろうか。