2017〜2021年まで4度の全日本モトクロスIA1クラスチャンピオンを獲得し、現役を引退した山本鯨さんがレディースのモトクロスチームを立ち上げました。その名も「TEAM YAMAMOTO」。気になるライダーは2022年ランキング5位の楠本菜月選手。
2023年1月8日に埼玉県オフロードヴィレッジで開催されたイベント「新春ダートゲームズ」では楠本選手はHONDA CRF150Rに乗り、山本監督の元で出走。楠本選手はCRF150Rでの初レースだったにも関わらず、ヒート1で2位、ヒート2で4位、総合3位という成績を収めました。
山本鯨
「チームを立ち上げた理由はモトクロス業界を少しでも活性化したいという想いからです。そしてレーシングチームは、良いライダーありきだと思っているので、ライダーとしてのポテンシャルも申し分なく、人間的にもしっかりしていて、モトクロスに対する意欲もある楠本選手に声をかけました。
今日はCRF150Rに乗り換えてから初めての本格的なレースでしたが、非常に良く乗れていたと思います。乗り換えて初めてのオフロードヴィレッジで、これだけ合わせられたのには、ポテンシャルの高さを感じました。クリーンなライディングスタイルだけどしっかり熱いものを持っているライダーなので、チーム一丸となって2023年シーズンを戦ってチャンピオンを目指したいと思います。
僕がHRCでレースをさせてもらっていた時に一番大事にしていたのは、自分のレース活動をたくさんの方がサポートしてくれる事実をしっかり認識し、結果を出して誠意を見せることでした。僕は楠本選手がしっかりレースに集中できるようにサポートするのはもちろんですが、チャンピオン獲得をゴールとせず、その先の目標を一緒に探していきたいと思っています。僕らのレース活動を通じて社会貢献ができるようなチームにしていけたら、ライダーの将来にも繋がっていくと考えています」
楠本菜月
「実は昨シーズンが始まる前あたりからCRF150Rへの乗り換えを検討していたんです。でも乗り換えるにしてもプライベーターではなくチームに所属した方がいいと思っていて、そんなタイミングで山本監督に声をかけていただけたので移籍を決めました。
4ストロークに乗るのは50ccの時以来で、乗り換えてすぐにちゃんと結果がついてくるか不安でした。今日のレースもまだまだCRF150Rの良いところを活かせていないと思いますので、これからもっと乗り込んでマシンのポテンシャルをしっかり引き出せるようにしていきたいと思います」
全日本モトクロスのレディースクラスは久保まな、小野彩葉、畑尾樹璃の上位陣3名の引退が発表されたばかりですが、この楠本選手の移籍は2023年シーズンを占う上で大きなポイントとなることは間違いありません。2023年4月8日、熊本県HSR九州で開催される開幕戦を楽しみにしておきましょう!