ガエルネのオフロードブーツには、大別して、モトクロス、エンデューロ、アドベンチャーバイク、トライアルというカテゴリーがあるが、このFASTBACKは、元来はモトクロス用としてデザインされたもので、その中でも比較的ライトな部類に位置づけられるものだった。軽量で、プロテクション性能はハイエンドモデルのSG12ほどではないが、その分、柔軟性が高く、足首の動きが良いことから、操作性に優れ、そのため、エンデューロライダー、またラリーライダーにも愛用者が多かったのだ。
復活した人気モデル
一時期ラインナップから消えていたFASTBACKが、2年ぶりにEICMA(ミラノショー)に登場したのが2018年。2019年に日本にも導入されるが、今度は、エンデュー、ラリー向けとしての位置づけを明確化。さらに、今回登場した、FASTBACKエンデューロソールブラックは、難所でバイクを押すことも少なくない、現代のエンデューロユースに適応し、グリップの良いブロック底のエンデューロソールを採用したものだ。
あくまでもライディング性能を重視
ブロック底のソールには柔軟性が高く、歩行に適したものもあるが、このエンデューロソールは、MXソールに準じた強度があり、ギャップやジャンプの大きな衝撃に耐えるもので、長時間のスタンディング走行にも対応するライディング重視の性能だ。ブーツの本体を柔軟な構造として、足首の動きと履き心地の良さを保ちながら、強度の高いアンクルフレームによってプロテクション性能を持たせているのがFASTBACKの特徴で、この美点は従来製品とまったく変わっていない。エンデューロ対応のソールの採用でよりの多くのライダーに注目されるブーツになったと言えるだろう。