オンロードでもオフロードでも、フットギアの選び方はなかなか難しい。プロテクションを優先すると操作性が落ち、操作性を優先するとプロテクションが不足してしまう。今回は見た目オフロード風、かつプロテクションと操作性を適度なレベルで両立するツーリングブーツをインプレッション

アドベンチャーモデルやスクランブラーに乗る際にちょうどいいミドルカットなツーリングブーツが、アルパインスターズから発売しているのをご存知だろうか。

画像1: このくらいの丈がちょうどいい。オン/オフ両用のツーリングブーツ、アルパインスターズ・ベリーズ

alpinestars
ベリーズ ドライスター ブーツ
¥64,680(税込)/ブラック
¥67,980(税込)/オイルドレザー
サイズ:7、8、9、10、11

バイクは足を怪我しやすい乗り物だ。だからこそ、どんな車種に乗るのであれ、フットギヤはできるだけ安全性の高いものを選んでほしい。特にオフロードを走るのであればなおのこと。安全性という側面だけを見れば膝下までガチガチに固めたモトクロスブーツを履くのがベストなのは間違いないのだが、アドベンチャーモデルやスクランブラーモデルに乗るのにモトクロスブーツを履くには少し仰々しいし、そもそも操作性が極端に悪くなってしまう。それにツーリング先のお店やトレッキングでは歩きにくくて持て余してしまうだろう。

そのため、ガッツリ林道だけの泥臭いツーリングというわけでなければ、足首をしっかりカバーしてくれて操作性に優れるこのくらいの丈のブーツが最適解と言えるのではないだろうか。さらにこのブーツ、その商品名からもわかる通りレザーの内側に防水透湿素材「ドライスター メンブレン」が使われており、雨天時でも非常に快適に使用できるよう作られている。

画像: ストラップは足首と脛部の2本。脛部のストラップはモトクロスブーツの2本目に相当する高さのため、ふくらはぎから足のおよそ半周にかけてしっかり固定してくれる。

ストラップは足首と脛部の2本。脛部のストラップはモトクロスブーツの2本目に相当する高さのため、ふくらはぎから足のおよそ半周にかけてしっかり固定してくれる。

画像: 足首外側にブレード型のプロテクターが装着されていて、しっかり足首を守ってくれつつ、柔軟な操作性を実現している。もちろん、バイクを降りてトレッキングする際もショートブーツのような感覚で歩けて疲れにくい。また、アキレス腱周辺に配置されたシャーリングが快適性だけでなく衝撃吸収性の確保にも一役買っている。

足首外側にブレード型のプロテクターが装着されていて、しっかり足首を守ってくれつつ、柔軟な操作性を実現している。もちろん、バイクを降りてトレッキングする際もショートブーツのような感覚で歩けて疲れにくい。また、アキレス腱周辺に配置されたシャーリングが快適性だけでなく衝撃吸収性の確保にも一役買っている。

画像: ソールにはアルパインスターズが独自に開発したラバーが使われており、ステップはもちろん、土の上でも滑りづらい仕様。

ソールにはアルパインスターズが独自に開発したラバーが使われており、ステップはもちろん、土の上でも滑りづらい仕様。

画像2: このくらいの丈がちょうどいい。オン/オフ両用のツーリングブーツ、アルパインスターズ・ベリーズ

実際にKTMのアドベンチャーモデル390 ADVENTURE SWに乗ってみると、あまりに自然な操作感に驚かされた。このバイクは比較的オンロードに近いアドベンチャーモデルで、シフトペダルやブレーキペダルの高さはオフロードブーツでの操作を想定されていない。そのため膝下まであるようなオフロードブーツだとちょっと操作しづらいのだが、このベリーズ ドライスター ブーツではそういったストレスは一切感じなかった。

またウリの一つであるドライスター メンブレンについては、試しにオフロードコースに入って少し激しいライディングをして汗をかいてみたが、足はドライに保たれており、雨天時だけでなく夏季の蒸れ対策としても効果を実感できた。さらに内側のレザーが足首を包み込んでくれるように優しくフィットして「くるぶしがちょっと当たって痛い」とか「履いているうちにつま先が痛くなる」などといったブーツによくあるトラブルとは一切無縁だと感じられた。

通勤や通学の足がメインでアドベンチャーモデル・スクランブラーモデルに似合うブーツを探している人から、オンロードツーリングはもちろん、ちょっとしたオフロードを含んだツーリングまでカバーしてくれる、実に汎用性の高いブーツと言えるのではないだろうか。

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