このステージで優勝したのはインドのHeroモーター、ロス・ブランチ。ブランチにとってもHeroにとってもダカール史上二度目のステージウィンとなった。ステージ4でガソリン系統のトラブルに見舞われ総合順位では35位と低迷するブランチだが、そのスピードは健在。「タフな1週間だった。
ステージ優勝で休息日に入ることができて本当にうれしい。今朝はとても調子が良くて、バイクの調子も最高だった。できる限りハードにプッシュすることにした。ナビゲーションもうまくいったし、何もかもがうまくいったんだ。チームのみんな、僕を見捨てずに頑張ってくれて、本当にありがとう。今日は幸せな日だ。来週はもっとたくさん勝ちたいね」と息巻く。総合優勝を争うKTM、ハスクバーナ、ガスガス、ホンダ勢にとってもその存在は無視できないものだ。
ステージ2位はダニエル・サンダース。体調不良はステージ7のキャンセルでだいぶ癒えたとコメントしており、ステージでも好調なリザルトを残した。前半をトップと7分差、総合7位で終えておりまだまだ総合優勝を狙える位置にいる。「明日はまた休養日だから、来週に向けて100%に近い状態で臨めると思うし、だいぶ自分らしくなってきたので後半が楽しみだ」とのこと。
ステージ3位には21歳の若手メイソン・クライン。ペナルティがなければ総合1位に立っているタイムを出しており、次世代ダカールを感じさせる走りを見せつけている。
ステージ8順位
総合順位
総合では依然ハスクバーナファクトリーのスカイラー・ハウズがトップにつけているものの、2位ケビン・ベナビデス、3位クラインは13秒差と非常に僅差。ホンダ勢は5位にパブロ・キンタニラ、6位にエイドリアン・ファンビバレン。ホンダのゼネラル・マネージャーであるルーベン・ファリアは「リッキー・ブラベックのクラッシュによるリタイアから始まり、長い間苦しい状況が続いたが、一日一日を大切にし、3人のライダーが頑張ってくれた。どのライダーもトップに肉薄しているので、来週もいい状態でスタートできると思うし、上位に食い込むという目標も達成できると思う。我々の戦略は変わっていないので、堅実かつ安定した走りを続けていきたい」とコメント。8位のホアン・バレダまでは10分以内に収まっており後半は熾烈なトップ争いになるはず。新レギュレーションがどこまでこのトップ争いに関わってくるのかにも注目したい。
このステージ8のあと、1月9日はダカールラリーの折り返し地点であるレストデイ。1日の休息を挟んで、ライダー達は再び激戦の場に身を投じる。