ヘイル南部を周回するステージ5。砂地を走り切る体力、ナビゲーションスキルがレースを大きく左右した
ステージ5は永遠に続く砂地を走るため、ライダーにとってはナビゲーションが難しいルートであった。スタートからKTMのトビー・プライスやハスクバーナのスカイラー・ハウズがレースをリードしていたが、プライスは180km、ハウズは190km地点でウェイポイントを見失うというミスが起こる。トップグループがリルートを余儀なくされる中、ホンダのエイドリアン・ファン・ビバレン、同じくホンダのホセ・イグナシオ・コルネホは順調にレースを進めていった。
ステージ5の結果は、首位にエイドリアン・ファン・ビバレン、2位には同じくホンダのホセ・イグナシオ・コルネホが13秒差でつけ、トップ2をホンダ勢が占めた。これまで苦しい戦いを続けていたホンダ勢が巻き返しを見せた。
ビバレンは「今回のステージ優勝は遅めのアニバーサリープレゼントになったよ! 調子の良い走りができるのはとても気持ちが良いしとても嬉しい。スタートからナビゲーションが上手くいったことで200km近く開けることができた。コースはかなり難しかったけど、なんとかゴールできたよ」と喜びをあらわにした。
なお、総合トップを守ってきたダニエル・サンダースは体調不良を訴え戦線離脱。「朝起きた時から体調が良くなかった。動く体力もなく、食事すらできなかったから、これは体調にバグが起きていると思ったんだ」とコメント。万全ではない体調を考慮しつつ、21位でフィニッシュした。これによりサンダースは総合8位に順位を落とし、総合順位2位につけていたハウズが総合トップに立った。
また、ステージ4で優勝したホアン・バレダは第一走者としてトップを走行するも、レース中盤で転倒。後ろを走っていたトビーやパブロ・キンタニラらが助けに入ったという。トビーは「バレダの状態を確認するため5分ほどその場に留まっていた。幸い、最悪なステージになることはなかった」とコメントしている。
ステージ順位
総合順位
公式のアナウンスによると、ここ数日間の降雨によってキャラバンでの移動も難しいほどビバークが洪水しているという。そのため、ステージ6と7のルートを変更。ステージ6は100kmほど距離をカットし、ステージ7のルートはステージ8で走行予定だったルート(ダワドミからリヤド)を走行する予定だという。