まず公開までこれだけ時間がかかってしまったワケは、ルーマニアクス運営による映像内容のチェックが入ったからだ。そもそもルーマニアクスは原則としてGoProなどによる走行動画の撮影を禁止しているのだが、メディアが申請することで特例として許可されることがあるということで、Off1.jpでは「全日本ハードエンデューロ選手権G-NETチャンピオンである山本礼人にぜひGoPro装着をさせて欲しい」と申請。
無事、動画撮影の許可をもらうことができたが、公開前に大会運営側のチェックが入ること、そして大会運営側の意に反した内容の動画をアップロードした場合は罰金15万円(先払い制)、という約束を交わしていた。
決勝Day1「100%〜120%出さなきゃ越えられないセクションの連続」
まず一本目は予選であるインシティプロローグを終えた翌日、決勝レースのDay1の様子。それを山本自身がアテレコで解説しながら振り返ってくれる。
なお、現地に着いてからGoProがヘルメットへ装着できないことが判明し、急遽肩に装着しているため、揺れが激しく見づらい部分はあるが、ご了承いただきたい。
レースレポートで掲載した山本のコメント「スタートしてすぐ、15秒くらいでめちゃくちゃ難しいセクションがありました。そこがもう"エムスリー"(2021年G-NET日野に出現した難易度MAXヒル)くらいのレベルでしたね」を思い出して見てほしい。
このキャンバーである……。
「フロントがギリ浮いてくるかこないか斜度からの発進のイゴりなので、常に踏ん張ってないといけない」や「僕レベルではバイクに乗って下れない下りがめっちゃ多くて。降りて押していると時間が足りなくなっちゃいます」など、改めてルーマニアクスの厳しさが伝わってくる。
こういう爽やかなルートも一瞬だけある。
決勝Day2「危険度はG-NETの比じゃない」
激ムズセクション「タイタニック」の衝撃映像は必見
続いてDay2の動画も公開済み。こちらは水上泰佑、原田皓太、佐々木文豊も一緒にアテレコしている。Day1よりもGoProの安定感は増している。
川に作られたジャンプ台を華麗にスルーする山本に対し
水上:え? チャンピオンジャンプ行かない?
山本:怖いからね
などという掛け合いも楽しめる。
水上:え、これ結構落差あるよ。危ないやん
山本:いや、危ないよ
そして佐々木が「思い出したくない」と語る衝撃のシーンのセクションも。
水上:兄さんあの時どんな気分だったの?
佐々木:……気分?
佐々木の心の傷をエグる水上に対し、険しい顔で答える佐々木。問題の佐々木のシーンも改めてこちらの動画内で紹介されている。
水上:ウッズの下り?
山本:これブラジル人ライダーは乗って降りました。僕は押した
水上:Not ブラジルスタイル?
山本:Not ブラジルスタイルだよ、こんなの!
水上:(動画じゃ斜度がわからないから)横向いてよ。カメラ意識が低いね、このチャンピオン
山本:いっぱいいっぱいだからね!
山本がたびたびレース中に交流していたブラジル人ライダーも登場する。
そして衝撃の激ムズセクション「タイタニック」の映像が……!
お分かりいただけただろうか……。右下は崖、左は壁。足場はタイヤ一本分しかない。
水上:だいぶ標高高いね
山本:ブラジル人ね、ここ落ちた
シンプルに危ない。この足場が恐ろしく狭い岩山の登り「タイタニック」を山本は1時間かけて1周。それを3周したのだが、トップライダーはここを6分で1周している。
山本:これ言ったらみんなショックを受けるかもしれないけど、『俺、日本でなにしとったんかな』って気持ちにさせるくらい衝撃的なレベルでした
「番外編1」が出てから「2」が出るまで1ヶ月以上空いてしまったが、これにてルーマニアクス連載は完全に終了。
さて、動画の中でも少し話題に上がっているが、山本礼人、水上泰佑、原田皓太、佐々木文豊の4人は11月5日〜6日に韓国のハードエンデューロレース「SANLIM ENDURO」に参戦する。Off1.jpではこちらもルーマニアクス同様に現地帯同取材を決定! お楽しみに!