残念ながら、鈴木健二のエルズベルグロデオ参戦は2021年は見送り。コロナ禍の影響下ながらも、秘密裏に進められてきた鈴木のエルズベルグ専用マシンを速報でキャッチした。その中身は、まるでヤマハのファクトリーマシン…! しかも、みんな欲しかったセルついてマス。
中身をヤマハが作り替えたセルキット
何よりもまず注目したい、セルフスターター。こちらは、ヤマハ謹製ではなくカナダのサードパーティ品をヤマハ品質で中身を作り替え、鈴木が納得できるところまで信頼度を上げたもの。発電システムは積んでおらず、YZ250Fから流用したリチウムバッテリーで駆動する。キックは取り外さないため、これで十分だという考え方だ。点火系、ダイナモなどはYZのものを加工しており、セルが壊れたとしてもその後の走行に影響がないよう組まれているという。
映像でみるとわかるとおり、クランキングしてほんの僅かのタイムラグでエンジンが始動する。現在の欧州エンデュランサーも、2ストロークのセルはこの始動性の圧倒的な良さが魅力。
以前、Off1.jpでは南アフリカのレース(ただしくはレソト王国内)に参戦した森耕輔のYZ250Xにやはりセルがついていることを現地からスクープした。
こちら、チューニングフォーク社のセルキットはプロジェクトが進んでいない模様で、今回は違った手法でセルを装着してきたわけだ。