JNCCの土曜日に行われるチャイルドクロス(FCX)をみなさんは見たことはあるでしょうか。技量的にも体格的にも、本戦に出られない小さなライダー達が走るこのレースには、本戦には無い魅力が隠されています。今回はそのFCXに参加していたある家族にスポットを当ててみました。
そもそもチャイルドクロスって?
2018年から始まったキッズライダーを対象としたレースで、昨年までは参加台数が少なかったものの、今回は総エントリー27台と多く、第1レースはヨツバ、第2レースは混走(ビーウィ、チャイルド)で開催。過去には参加台数が少なく、全クラス混走で行われたこともありました。
クラス名 | 対象年齢 | 条件 |
---|---|---|
ヨツバ | 3才〜小6 | ヨツバモトM12&M16限定(5分+1周/独立レース) |
ビーウィ | 5才〜小6 | PW50&QR50限定(7分+1周) |
チャイルド | 小1〜中3 | CRF50、TTR50、KTM50SX、TC50、DR-Z50、KDX50(10分+1周) |
諦めない親子の絆に目頭が熱くなる
今回僕が特に引きつけれたのはこちらの高垣さん親子。息子の蓮君は今回が初レース、お父さんにとっても初レース。不安げな表情の蓮君をスタートギリギリまで励まし、気持ちを高ぶらせます。
いざレースが始まるも前日から続いた雨で酷いマディコンディション。深いところでは大人の足首まで埋まるほどで、QR50にとってはとてもキビシイ。周りのキッズがどんどん進んでいく中、水たまりにはまってしまい動けず、すかさず昌史さんが助けに入ります。このFCXは親のヘルプが許可されているので、どのライダーも倒れたり詰まっていればすぐに親の助けが入ります。
周りを見渡せばゴールした子に「お疲れ様」と言って褒めている中で、昌史さんだけが熱い抱擁を交わしていたのです。後になって話を聞けば、実は1周して戻ってきたときに「もう嫌だ…」と蓮君は半泣きだったそう。それでも頑張って走る蓮君に常に寄り添い、励ましの声をかけ続け、リタイヤすることなくしっかり完走できたのは、昌史さんの暖かい想いがあったからこそ。