ついに、日本の下田丈がAMAプロモトクロスで表彰台3位を達成。これまで日本人は、2000年のAMAモトクロス・ハイポイントラウンドで成田亮が125ccクラスを2位でフィニッシュしており、最高位まであと1人。
最高のコンディションだったのでは…
前戦からコーチをアマチュア時代とおなじヤニングに戻し、肩の負傷もほぼ影響の無い状態だった。モト1は、スタートを失敗して最後尾に近いところから追い上げを強いられつつも、最終ラップまで勢いをとめずに、8位まで上げてきた。ちなみにこのモトは、まさかのルーキーであるジェット・ローレンスが初優勝を果たしている。
そして今シーズン最後のレースとなる、モト2。会心のスタートが決まり、6番手の立ち上がりだったが、スイスイと上位ライダーを抜き去り、強豪マケラスを序盤でパス。ジェレミー・マーティ、ジェット、下田丈のオーダーでレースが進行する。下田は、マケラスとの差を拡大していき、ラスト4周時点では5秒ほどのアドバンテージ。それにとどまらず、後半2番手のジェットにプレッシャーをかける1秒背後につけるという激走ぶり。ラストラップでマケラスが追い上げ背後につけるシーンがあったものの、これを逃げ切って見事に初のポディウムを得たのだった。
このことが示したのは、我らが下田丈はすでに十分に表彰台以上のリザルトを残せるポジションにつけているという事実。来季の下田にも、大いに期待がかかる!!!
ガイコホンダ、今季で終了
下田の所属するガイコホンダは、名門ファクトリーコネクションが母体のチーム。北米の超巨大保険企業「GEICO」とのスポンサーシップを13年継続してきたが、ガイコは今年2020年でモータースポーツ全般のスポンサーシップ契約を終了する旨を発表。ナスカー、AMAモトクロスなどから手を引くことになっていた。
「ガイコホンダ」は、今期の中盤からメインスポンサーを探していると伝えられていたものの、コロナ禍の状況もあってうまくいっていない模様。2日前のインスタグラムでも公式に「メインスポンサーを探している」と公言している。
ファクトリーコネクションが手を引けば、下田世代で一気にアマチュアのトップライダーを育てる道を推し進めてきたアムゾイルホンダなどのシステムも、手放すことになる。アメリカにおける、ホンダの250ccクラスに空席ができることになるが、これに対して450ccのファクトリー、つまりHRCがフォローするのではないかという見解も強く、ジェット・ローレンスらを手放すまいという意思が見て取れる。
ガイコホンダからは、今日の最終戦後に発表をおこなうとも噂されており、今後の動向に注目が集まるところ。下田は「日本の企業から、スポンサーを得られるようになりたい」と以前から発言をしているが、いかに。