オールマイティさは失わず、尻の痛みは激減する
シートコンセプトに張り替えてから、冬のツーリングに出てみた。
シートのインプレを兼ねていることもあり、いろんな姿勢を試しながら走ってみたけど、セローの良さである「オールマイティになんでもできる」利点を、まったく失わないと思った。数百キロを走ってみたわけではないけど、痛くなりそうな気配すらない。
それに、スポーツ性能をまったく失わないことも利点だ。峠道を走っても、シートに座ったまま普段と何もかわらない走行ができる。
エラが邪魔だなと思うのは、唯一停車している時だ。ほんの若干モモの後にエラを感じる。セローで足付きが気になる人は、少しエラを削ってもいいかもしれない。
セローには、ツーリングセローなるバージョンがある。僕が青森まで一気走りしたのは、このツーリングセローのほう。スクリーンは優秀で、デカイキャリアにはスーツケースを積んでいけるほど余裕があった。でも、これはアドベンチャーバイクとは少し違った。なにぶん、尻の痛みはかわらないし、快適にロングをこなせるかというと、ちょっと違う。
でも、シートコンセプトと、しつこいようだがパフォーマンスダンパーをいれると、この2点セットで突然「これならアドベンチャーって言っても、申し分ないな!」と思えるレベルで快適になった。
シートコンセプトは、セローにとどまらず、KTMなどのコンペティションモデルや、はたまたCRF250RALLY、BMWのGSシリーズなど幅広い車種でコンフォートシートをラインナップしている。それぞれの車種によって「補いたい性能」や、「手放したくないメリット」は様々だから、一概にシートコンセプトがどの車両にもマッチするとは、ここでは言えないが、少なくとも「座布団のように快適」くらいのことは断言できそうだ。