レーサーとしての2ストエンデュランサーにバランサーが組み込まれるという話を聞き、あまりにストリートリーガルに迎合しているのではないか…そう思ったあなたは、大きな勘違いをしている。このRR2Tに仕込まれた新規のバランサーは、現エンデューロ界きってのベータのエース、スティーブ・ホルコムが昨シーズン先行投入していたというのだから。
Beta
RR2T 250/300 2020年モデル
これがベータの考えるレーシングバランサーだ
基本的に、今回のフィレンツェ試乗はマルチタレントなライダーである和泉拓が全モデルをインプレしているが、どうしても僕稲垣も興味があったこのバランサー入りRR2Tを、軽く乗らせていただいた。どこからでもトルクを引き出せる扱いやすさ、かき消された振動…。バランサーの入った2ストロークは、ある意味理想的なエンジンだ。振動がなくなっただけで、恐怖感をぬぐえるのだから興味深い。