現在、日本のエンデューロで最大派閥を誇るのはヤマハだ。特にクロスカントリーでは、YZ250FXがスタンダードのような様相を呈しているが、このYZ250FXがデビュー以来初のフルモデルチェンジ。すでに海外にて発表済みのこの20モデルを、鈴木健二がJNCCでデビューさせた。
「とにかく軽さが際立ちますね」開発にも関わってきた鈴木は、開口一番に言う。ベースになっているYZ250Fは19モデルでフルモデルチェンジしているが、こちらの開発コンセプトこそライトウェイト感だった。ヤマハは、世界唯一の後方排気エンジンをモトクロッサーに採用しており、出力において優位に立ってきた。だが、そのレイアウトの結果、フロントまわりが太めであり、若干の重さを感じることがあったのも、よく聞かれるインプレッションだ。ヤマハは、この特性の解消に取り組み、旧世代よりもスリムな車体を先にYZ450Fで実現していた。