開けっぷりの良さで他を圧倒、齋藤極が全勝を飾る。85/150クラス
15分+1周の3ヒート制で行われる85/150クラスは、全4名がエントリー。2024年チャンピオンの#89齋藤輪は手を負傷したこともあり今回は賞典外の枠で出場。誰が今シーズン最初の優勝を飾るのかに注目が集まりました。
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ヒート1、スタートで好反応を見せた#61瀧田流生がホールショットを獲得。そのままレースをリードします。後方には#4齋藤極と齋藤輪が続き、序盤でトップ3台の差が近づきます。瀧田は後方からのプレッシャーを感じる中、懸命にトップを守りますが、齋藤極がレース序盤でトップに浮上。さらに齋藤輪もポジションを上げ、レース後半には2人の兄弟対決が繰り広げられます。鈴鹿ツインサーキットは齋藤兄弟にとってホームコースということもあり、お互いコースをわかりきった巧みなライン取りでスピードを乗せ、横並びのバトルを展開。激しいトップ争いに観客も盛り上がりました。結果は、賞典外を除き、1位齋藤極、2位瀧田、3位#27平山蒼星の順番でフィニッシュ。
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ヒート2も瀧田がスタートから前に出て、齋藤極が続いていく展開。しかしすぐに齋藤極が瀧田をかわすと、後方を引き離しにかかります。齋藤極は2024年スーパー65クラスチャンピオンで、瀧田は2024年85/150クラスランキング2位。両者ともに実力があるライダーであり、2人のラップタイム差は1秒とそこまで大きくありません。瀧田が食らいつきますが、齋藤極が逃げ切りゴールを果たしました。
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瀧田のスタートの巧さはクラス内でも群を抜いており、ヒート3もホールショットを獲得します。3ヒート目ということで体力的にもタフなレースのはずですが、齋藤極はペースを落とすことなく瀧田との差を詰めてトップに躍り出ます。さらにレース中盤、齋藤輪が齋藤極に迫りトップ争いを展開。齋藤輪が順位を入れ替えトップを走りますが、齋藤極がここにきて1分54秒を記録し、自身のベストラップタイムを更新。一つ皮が剥けたような目覚ましいスピードで追い上げます。結果、齋藤極、瀧田、平山でフィニッシュ。齋藤極が3連勝しチャンピオン最有力候補としての実力を示しました。一方、瀧田も齋藤極に食らいつく速さを見せ、今後のトップ争いに期待がかかります。
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また、ヒート3では序盤で3番手を走る#98釜野央渡に平山が近づきバトルを繰り広げました。平山のベストラップが2分01秒であるのにに対し、釜野のベストラップは2分02秒。僅差で競い合う中、平山がインを突いて3番手に浮上します。その後も釜野は追いかけますが、徐々に差が開きフィニッシュ。実力伯仲の2人のバトルは今後さらに白熱していきそうです。
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小島庸平のワンポイント・コメント!
「瀧田選手がスタートから出て齋藤極選手を抑える、面白いレース展開でした。しかしスーパー65クラスの時から実力が抜け出ていた齋藤極選手は、やはり強いですね。とにかくストレートの開けっぷりが良くて、そこが彼の強みだと思います。昨年からの成長も見えて、次戦も楽しみです」