1月18日、アメリカカリフォルニア州サンディエゴにあるスナップドラゴン・スタジアムにて、AMAスーパークロス選手権第2戦が開催されました。

250SX WESTに出場する下田丈は開幕戦アナハイム1にて抜群のスタートを決め、見事優勝。自身の大きな課題のひとつであったスタートを完璧な形で成功させ、シーズンを最高の形でスタートさせました。この勢いで2戦目も良いレースができるか、注目が集まります。

注目ポイント
・【計時予選、ヒート1】まさかのアクシデント発生、決勝進出が危ぶまれる
・【決勝レポート】手負いながらバトルを展開、賞賛集まる
・【off1的分析】スタートは改善、怪我が悔やまれる。ニュースター誕生も

計時予選でのアクシデントにより厳しい戦いに

ところが今回、下田は思わぬアクシデントに見舞われてしまいます。計時予選の最中にどこかのチームが掲げていたピットボードが下田の左手に直撃。結果として左手の指2本を骨折してしまった下田ですが、ラウンドの続行を決めヒートレースに出場しました。

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ヒート1、下田は良いスタートを決めトップでファーストコーナーに飛び込みました。そこからややアウトにはらみ、数台に先行を許し6番手で6分+1周のレースをスタート。そこから一時はメインイベント直接進出ギリギリの9番手にまでポジションを落としましたが、少しずつ取り戻していき7位でゴール。メインイベントへの出場権を勝ち取りました。

ただ、ヒート1優勝のギャレット・マーチバンクスとは20秒差、ファステストラップでもマーチバンクスが53.482で下田が55.992と2秒半ほどの差がありました。下田は計時予選では53.725のタイムで全体4番手だったことを考慮すると、やはり指の怪我が相当痛手であることが伺えます。

怪我を押してのメインレース出場だがナイスバトルに賞賛

画像: ※写真は開幕戦時のもの

※写真は開幕戦時のもの

15分+1周のメインイベントでは、下田はアウト側のグリッドからスタート。加速は良かったもののアウトに飛び出してしまい、さらにその後のコーナーで渋滞に巻き込まれたことも要因となり、1周目を10番手で終えます。

その後レース中盤にハンター・ヨーダを抜いて9番手にポジションを上げた下田は、さらに前を行くタイ・マスタープールとコール・トンプソンの7番手争いに加わり、リズムセクションを駆使して2台を華麗にパス。マスタープールはそのバトルの中で転倒しリタイヤとなりました。実況では下田の走りに対して「なんて走りだ!指を骨折しながら、不屈の精神とタフさを見せている。レッドプレートで決勝を走り、決して諦めていない。よくやった」と賞賛の声が上がりました。

7番手に上がった後は前との差が10秒以上あったため、レース後半はポジションキープに終始した下田。7位でゴールし、ポイントリーダーの座は守れなかったものの、貴重な15ポイントを獲得しました。

課題とされていたスタートは、コーナーでやや埋もれてしまったものの、ヒートレース、メインイベント共に成功。バトルでも実力を発揮していただけに、怪我がなければ、と悔やまれるレースとなりました。次戦は翌週、アナハイム2。そこまでにライダー、マシンとも怪我に合わせた改良をし、怪我の影響を最小限にとどめて走れることに期待しましょう。

画像: - YouTube youtu.be

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ニュースターの登場、ヤングライダーの台頭

2023年にSXデビューしたヘイデン・ディーガン、2024年にデビューしたジュリアン・ブーマーに続き、今年も勢いのあるルーキーライダーが出てきました。ニュージーランド出身、2007年生まれの17歳、コール・デイビスです。デビュー2戦目にしてヒート2にてヒート優勝、そしてメインイベントでもスタート直後にトップに立ち、残り8分のところでブーマーに前を許すまでレースを引っ張り続けました。その後ミスがあり最終順位としては4位で表彰台こそ逃したものの、今シーズンのレースを盛り上げるひとりとなることは確実でしょう。

そして、今回優勝したブーマー、3位のディーガンは共に2006年生まれ。一方下田丈は2002年生まれの22歳。250SXは7年目と、250クラスの中では中堅と呼んでも良いキャリアです。若いライダーたちがパワーを見せつけるのに対し、下田は一つずつ課題を解消し安定感を見せる走りが増えてきています。下田vsヤングライダーのバトルも、今シーズンの見どころと言えるでしょう。

次戦は1月25日、開幕戦の地に戻りアナハイム2です。先週優勝したばかりの場所でのレース、怪我の様子が心配されますが、好走を期待したいところです。

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