6月29日(土)、アメリカのマサチューセッツ州にあるTHE WICK 338にて、AMAプロモトクロス選手権第5戦が開催されました。Team Honda HRCから参戦する下田丈は前大会で2ヒート連続表彰台を獲得。レースを重ねるごとに調子を上げてきており、今大会もその活躍に期待がかかります。

画像1: ラスト3周の激戦を制し、下田丈が今季初優勝を獲得。AMAプロモトクロス第5戦

moto1ではヘイデン・ディーガンがホールショットを獲得するとそのまま後方との差を広げていきます。一方下田はスタート直後にクラッシュし、28番手から追い上げる展開となります。周回を重ねるごとに順位を上げていき、レース終盤には11番手に浮上。その後も着実に先行車をパスして9番手でフィニッシュを果たしました。レース後のコメントで「モト1はかなりタフだった」と振り返った下田ですが、荒れたサンドコースで多くのライダーが転倒を喫する中、20台ほどを抜き去った速さと走りの安定感は群を抜いていました。

なお、優勝はトップを守り切ったディーガンが獲得。2位には一時ディーガンよりも速いラップタイムを記録し、勢いのある走りを見せたトム・ビアル、3位にはレース終盤にリーヴァイ・キッチンの追い上げをかわしたチャンス・ハイマスが入りました。

画像2: ラスト3周の激戦を制し、下田丈が今季初優勝を獲得。AMAプロモトクロス第5戦

moto2ではキッチンがホールショットを獲得。しかし、ライダー転倒による赤旗で再スタートとなります。気を取り直して2度目のスタート。スタートで良い反応を見せたキッチンがホールショットを決めますが、ディーガンがすぐにキッチンをパスしてレースをリードしていきます。2番手にキッチン、3番手にビアルと続き、下田は4番手から追いかけていきます。

ディーガンが後方を引き離しにかかる中、ビアルがキッチンをかわし2番手に浮上。下田も序盤でキッチンを抜いて3番手にポジションを上げていきます。ビアルが徐々にディーガンに迫りプレッシャーをかける中、ディーガンが砂にフロントタイヤを取られて転倒。これによりビアルがトップ、下田が2番手に順位を上げます。

ビアルは下田と4.5秒のリードを築きますが、下田も負けじと食らいつきその差を詰めていきます。レース終盤には2人の差が縮まり、1秒を切るほどの僅差に。さらに転倒後6番手から追い上げてきたディーガンも加わり接戦が繰り広げられていきます。誰がどこで仕掛けるのか、緊張感が張り詰める中、残り3周というところで下田がビアルの隙をついてトップへ浮上。その後ラストラップでビアルが下田に迫りますがスリップし転倒。結果、激戦を制した下田が今季初優勝を獲得。続いて2位にディーガン、3位にビアルという順位でレースを終えました。総合優勝は1-2フィニッシュを果たしたディーガン。総合2位はビアル、下田は総合3位となりました。

画像3: ラスト3周の激戦を制し、下田丈が今季初優勝を獲得。AMAプロモトクロス第5戦

下田丈コメント
「モト1はスタート直後にクラッシュをして追い上げの展開になって、すごくタフなレースだった。モト2は赤旗で再スタートになったけど、良い感じにスタートが決まって、その後は諦めずにひたすらに前を追いかけていったよ。ビアルに離されかけたけどプッシュし続けた。特に最後の3周はかなり激しかったけど、ヒート優勝することができて嬉しい」

画像: Pro Motocross 250 Class Highlights | Southwick National 2024 youtu.be

Pro Motocross 250 Class Highlights | Southwick National 2024

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画像4: ラスト3周の激戦を制し、下田丈が今季初優勝を獲得。AMAプロモトクロス第5戦

450クラスmoto1では、Team Honda HRCのローレンス兄弟が序盤からレースをリードし、その後ろにはチェイス・セクストンが続いていきます。前に出たジェット・ローレンスがハンター・ローレンスを引き離していき、レース終盤には後方に6.4秒差をつけてトップチェッカー。今季5勝目を飾りました。2位はハンター、3位はセクストンという順位でフィニッシュ。

画像5: ラスト3周の激戦を制し、下田丈が今季初優勝を獲得。AMAプロモトクロス第5戦

続くmoto2は、ジェットが再びハンターをリードし、セクストンが3番手から追いかける展開。セクストンはオープニングラップからアグレッシブに攻め、ハンターをパスして2番手に浮上。その直後にジェットを捉えトップに躍り出ます。ハンターも凄まじい勢いでトップに返り咲くと、ジェットも2番手にポジションを上げ、セクストンは3番手へと後退していきます。このままの順位でレースが進むかと思われましたが、残り10分というところでハンターが一時コースアウト。差を詰めたジェットがトップに立つと、レース終盤にはセクストンがジェットに迫り、バトルが繰り広げられていきます。激しい攻防戦の末、最後までトップを守り切ったセクストンが優勝。2位ジェット、3位ハンターという順位でレースを終えました。

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なお、今大会から、全日本モトクロス選手権IA2クラスで現在ランキングトップに立つ横澤拓夢が、450クラスにゼッケン240番で参戦しています。今回は予選グループBを6位で通過。敗者復活レースに挑み、27位でレースを終えています。今大会を含め4週にわたってAMAプロモトクロスに参戦するということで、次戦の活躍も見逃せません。

画像: Pro Motocross 450 Class Highlights | Southwick National 2024 youtu.be

Pro Motocross 450 Class Highlights | Southwick National 2024

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