アメリカのモトクロスシーンにおいて「日本人初」をいくつも達成してきたAMAライダー下田丈が、ホンダのファクトリーチームであるTeam Honda HRCと契約。2024−2025年の2年間、同チームのライダーとして戦うことが発表された。過去に下田はアマチュア時代に250へスイッチするタイミングで、アムゾイルホンダと契約し、2019年にはガイコホンダ(ファクトリーコネクション)からプロデビューを果たしている。ところが2020年の末にガイコがファクトリーコネクションのスポンサーから降りることが発表され、チームは解散。下田は名門のプロサーキットカワサキへ移籍した経緯があり、今回の発表はホンダにカムバックするという意味を持つ。同チームの2023年チャンピオンであるジェット・ローレンス、ハンター・ローレンスはファクトリーコネクション時代のチームメイトで、二人を担当するメカニックのキャメロン・カメラはアマチュア時代の下田のメカニックでもある。
なお、ファクトリーコネクションやプロサーキットはメーカー直営の純ファクトリーではなかったが、Team Honda HRCは純ファクトリー。下田はこの移籍によって、日本人としてはじめてアメリカのモトクロスでファクトリーチームに入ることになった。
下田は「ホンダのファクトリーチームに加わることができてとてもうれしく思っています。ファクトリーコネクションに所属していた頃よりも大きく進歩したと感じているので、キャリアの次のステップ、AMAチャンピオンシップで優勝できることを願っています。ローレンス兄弟とはファクトリーコネクションでチームメイトだった頃からの友人で、彼らはバイクがAMAで勝てる能力があることを証明してきました。すでに2024年に向けたテストを開始しており、シーズンが始まるのが待ちきれません」とコメント。
アメリカン・ホンダのレーシング&エクスペリエンシャル・マーケティング担当マネージャー、ブランドン・ウィルソン氏は「丈をホンダファミリーに迎えられることを本当にうれしく思う。2021年に私たちが彼を失ったのは残念なことだった彼はここ数年で大きな進歩を遂げ、250クラスのトップライダーの一人としての地位を確固たるものにしている。日本とのつながりを考えると、これは当社の経営陣とスタッフにとって特に意味のあるものだ」と話している。
なお、FOXレーシングもこの移籍を歓迎。Team Honda HRC移行も下田とタッグを組んでいくことを映像で表明している。
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— 下田丈 (@joshimoda) October 18, 2023