iRCTIRE Presents 釘村忠が教えるエンデューロテクニックVol.3「フラットコーナー克服のコツはフロントタイヤ」

どうやってフロントタイヤを使うのか

こちらが通常のシッティングフォームです。これに対してフラットコーナーでは

こうなります。

ポイントは2つ。一つ目はシートに座る位置。ステップよりも少し前に座ります。そして二つ目は上半身。頭がフロントフォークの延長線上よりも前に来るように前傾にします。こうすることで荷重がフロントに乗り、フロントタイヤのグリップが使えるようになります。

ステップから垂直な線と、フロントフォークの延長線を書いてみました。こんなイメージです。

「ブレーキングしてフロントサスペンションを沈めたら、シートの前の方に座ります。ステップよりも後ろに座ってしまうと、リアサスが沈んでしまうため、フロントタイヤにうまく荷重が乗りません。ここまでは多くの方ができていますが、上半身が伴っていない人が多いです。前に座るだけでなく、頭の位置がフロントフォークよりも前にくるくらい上半身を前傾にします。コーナーの進入から真ん中くらいまではこの姿勢を維持しましょう」

そしてもう一つ大切なことは、ハンドルを切らないことと、シートの角に座ること。

「みなさん、ハンドルを切って曲がるクセがついている方が多いのですが、ハンドルを切ってしまうとコーナーのRが小さくなって曲がりづらいし、フロントタイヤのグリップが逃げやすくなります。ハンドルを切らなくても曲がれるように、少しでもいいから車体を寝かせましょう。そのためにはシートの角に座ることも重要です」

この場合は「ハンドルを切らない」というのはつまりオンロードで言うセルフステアのイメージです。意識してハンドルが切れないように抑えるのではなく、コーナーのRに合わせて自然な舵角になるようにしましょう。