驚くほどフレンドリー、でも物足りなさは感じない
初心者から上級者まで優しく包み込む、GASGAS
GASGASは日本のエンデューロ界でも古くから親しまれてきたスペインのメーカーだが、2020年にKTM傘下になってからは外観だけでなく「新生GASGAS」と呼ぶに相応しい性能を手に入れている。
昨年から「GASGASはエンジンフィーリングがマイルドだ」という話は散見していた。しかししっかりと同じシチュエーションで乗り比べたわけではなく「なんとなくそう感じる」という噂程度の話だった。それが今回は、完全に証明された、と言っていいだろう。KTM、ハスクバーナと比べ、GASGASは明らかに異なっていた。
「こうしてKTM、ハスクバーナと乗り比べてみると、明らかにGASGASだけマイルドですね。誤解のないように言うと、パワーがないわけではありません。優しくて、フレンドリー。でも、開ければしっかりパワーがあります。車体の方もこのエンジン特性とマッチしていて、サスペンションの動きも柔らかくて疲れにくいですね。あとシート高が明らかに低い。スペック上の数値は同じなんですが、体感でKTMよりも1.5cmくらいは低く感じます。僕はKTMをローダウンして乗っていたんですが、この足つきの良さはハードエンデューロには向いてますね。あとハンドルが低い。それのせいでコンパクトに感じます。日本人向きと言っていいと思いますよ。これはエンデューロモデルだけでなく、モトクロッサーも同じでした。あとブレーキやクラッチレバーのタッチがKTMよりも柔らかいですね。マスターシリンダーのブランドが違います」と水上。
GASGASについてはすでに別記事をリリースしているが、水上のインプレも稲垣の感想とほぼ同じ。モデルに限らず、全体的に優しくて、フレンドリー。みんなで楽しくファンライドしたいというユーザーや、ハードエンデューロ用途にも使いやすそうだ。
ちなみに今回インプレを担当してくれた水上が務めるダートバイクZIMは、今月(2021年9月)からGASGASディーラーへと生まれ変わった。近々、真っ赤になった姿をお披露目してくれるだろう。