下田の目で振り返る、Rd.6
メインレースのグリッドは、イン側2つめ。「タイトな1コーナーだったので、イン側が有利でしたね」の言葉通り、下田はスタートダッシュを決めて3番手で1コーナーを曲がる。コーナーの中盤あたりでは、すでにニコルズが転倒しているのを発見していた。「あの状態での回避は、難しいことではなかったです。ただ、他のライダーに気を遣わなければいけないので」と言いつつも、流れを損なうことなく難を逃れた下田。
序盤、オルデンバーグが前にいたが「オルデンバーグは後半落ちてくるので、あまり脅威には感じていませんでした」とのこと。これの隙をついて単独2番手に上がってからは、トップを引くクレイグと10秒ほどの差だった。「キャッチできるならしよう、と思ってました。でも、トップに出たクレイグのペースは、以前から速いのでなかなか難しかったですね。後半は、だいぶ近くになったと思いますが、フィニッシュには間に合いませんでした」と下田は話す。下田の見立てでは「クレイグは、たれてきていたんだと思う」と。プロサーキットチーム内でも「あの展開なら、もし抜いていれば勝てたかもしれないって言ってました」と下田。1位は、手が届く位置にある。ちなみに、極限のペースで逃げていたわけではなく、温存と調整を図りながらの単独2番手だったという。
「インディアナポリス1は、前二人が転倒して得た表彰台だったので、表彰台といっても何か違うなと思っていました。でも、今回はちゃんとしたフィニッシュができたおかげで、自信につながりましたね。スタートも、決まるようになってきたし、残り3戦もいいレースをしていきたい」とのこと。米国時間月曜日、下田はミーティングを経て火・水とライディングをこなし、木曜にはフロリダへ向かう。過密で多忙すぎるシーズンは、つぎのオーランドを終えたら休息に入る。