ヒューストン2を終えて、下田丈「ヒートレースのスタートミスが、響いた結果だった」

宿敵ジェット「ペースは大きく変わらない」

開幕レース後、下田が語っているのは「緊張してしまったことで、ペースがあがりづらかった」といいうこと。それ自体はおりこみずみで「整うのは3戦目から」と話していた。第2戦をおえた今、下田はあらためて「緊張もほぐれてきて、第3戦目、今回ミスしたところをしっかり改善して、ポディウムに上がりたい。3位以内を狙っていきます」と話す。

ラップタイムで比較するなら、十分に下田は戦える位置にいる。下田もそれは確信していて、とにかくスタートを課題だと考える。タイムクオリファイでは、たまたまクリスチャン・クレイグの後ろにつけたこともあって、下田は積極的に絡んでいった。「フープスは速かったですけどね」と下田は言う。全体的なペースはついていける、と。「クレイグは、250SXのなかで経験値があります（編注：クレイグは29歳。下田より11歳年上）。だから、開幕でも緊張感なく実力を出し切れるんだと思う。3戦目は、若手もほぐれてきて全員が実力を出し切れる」と下田は推察。つまり、3戦目からが本当の勝負だと。

「ジェットもスタートで逃してしまうと厳しい、1周目で今回は10秒以上はなされてしまっています。でも、前に出られればペースを上げられるものなんです。ラップタイムでは、そう大きく変わらない」と下田。2020年のプロモトクロスのランキングでは、差を拡げてしまった。だが、今は違う。“前に出れば、負けはしない”という意気込みを、強く下田の言葉から感じることができる。

ポディウムは、とても近いところにある。きっと。