随一のスピードライダー、バレダが快走。
ダカールラリーステージ4

SS337km、リエゾン476km、計813kmで行われたステージ4を制したのはダカールラリー随一のスピードを持つホアン・バレダだった。

順調な滑り出しに見えたトビー・プライス

ステージ3の優勝を飾ったトビーは、ステージ4をトップでスタート、未開拓のルートを開拓していく責務を追う。当然、後から追いかける側が有利となるが、ダカールラリー2度の優勝経験を持つトビーは第2WPをトップタイムで通過、このまま逃げ切りを図るかに思えたが、その後のルートではやはりトリッキーなナビゲーションに悩まされた。南米開催のダカールでトビーがミスコースをするような姿は想像できなかったが、今大会では頻繁にナビゲーションによるタイムロスが発生している。それほどまでに難易度の高いルートが設定されているのが、2021年ダカールの特徴だ。

速さは正義。猛追するホアン・バレダ

バレダは本ステージを30位でスタート。前を走るライダーの後追い、トビーが最速をとった第2WPの除き、各WPを最速タイムで走り、他の追従を許さず、一人旅を続けて、文句なしのステージ優勝を獲得。総合ランキングでも2位につける快走となった。

昨年の王者リッキー・ブラベックは昨日までバレダとともにステージごとにTOPを分け合うシーソーゲームを繰り広げていたが、今回は違った。一歩引く形で上位集団の中でリズムを整えつつ、明日はKTMライダーの後ろでスタートするように、調整をしたという。前半戦最後のステージとなるステージ6で、勝負をかけるようだ。

ステージ４順位表（暫定結果）

実力者が名を連ねる総合順位

トビー、バレダといった、両ファクトリーのエースがステージ優勝を分け合う中、総合順位では、プライベーターのフランス人ライダー、ハビエル・デ・ソルトレートが1位に。ヤマハファクトリーのロス・ブランチが3位、2位に入るケビン・べナビデスの弟のルチアーノ・ベナバイズが7位と、それぞれ各ステージで安定した走行を積み重ねたメンバーが名を連ねている。

ダカールでは純粋な速さも必要だが、全ステージを戦い抜くためには、自身のコンディションを調整しながら、ピークをどこに持っていくか、長い目でレースを見極めてコントロールしていく必要がある。前半戦はあと2ステージ。レストデイを挟んだ後半戦を前に各ライダーどのように動くのか、目がはなせない。

総合順位（暫定結果）