森田氏も「そのチューブをとったことで、社内テストで革新的なハンドリングを手に入れた、と評価を受けたのです」と言う。「新フレームの狙いは、より車体の下でねじれる特性を持たせることです。これは、昨今のオートバイではセオリーですが」と。このセリフには、和泉のインプレにも「日本のシートが低くなっているバージョンは、余計に軽さを感じました」という通じる言葉があった。
サブフレームを、アルミ化し別体式に。
ピボットプレートは、旧アフリカツインの鉄製のプレスプレートを2枚重ね合わせるモナカ仕様を踏襲。だが、内板には600MPa級の高強度鋼をもちいることで内外両方の板厚を薄くし軽量化を促進した。その車体頭文字につく「CRF」、つまり競技車両のCRF-Rシリーズのように、隅々まで煮詰めなおしたフルモデルチェンジが、今回の2020MYではおこなわれている。なお、こちらフレームのピボットまわりをふくめた、アフリカツインの製造現場をすでにOff1.jpでは取材済。別文脈で、後日紹介したい。
これらの対策でフレームでは1.8kgの軽量化を達成している。和泉は、実際の「軽量」さそして車体の剛性チューニングなど様々な要素から、軽さを感じたのだ。