全日本モトクロス開幕戦、その直前になってホンダからCR ELECTRICプロトのエキシビジョン走行があるとのリリースが流された。プロトマシンが積極的に公の場で走ることは、昨今のオフロードバイク事情ではかなり珍しいことだ。
モーターサイクルショー時に、開発にインタビューした記事はこちら。あわせてご一読いただきたい。
当たり前だが防水対策は完璧
折からの雨で、エキシビジョンがおこなわれるかどうか、とても厳しい状態になった熊本HSR九州だが、開発陣の「問題ない」との声に押されて元Team HRCライダーの増田一将がスロットルをひねった。
展示時はカバーに隠されたバーパッドだが…
電源を入れると青いインジケーターが点灯…
その呼び方が正しいのかわからないが、キルスイッチをONにすると
緑に変わる。音はない。ただただ、マシンはたたずんでいるが、この時点ですでにレディ・トゥ・スタートだ。
1周ごとにペースを上げながら、増田は周回をこなす。走り出すと、チェーンの音、モーターの音がかなり大きく聞こえてくる。ラジコンの音のようだ。先行して一般に御披露目されたアルタモータースと同質の音である。
速いのだが、速くなさそうに見える。それは音のせいだ。エンジン車ならば、エンジンがいかに回っているか、は音によって判断する。だが、モーターの場合はそれができない。見た目のスピードだけでは、現代人は「速いか遅いか」をなかなか判断しづらい。
ドロドロになっても、まったく問題はなさそうだった。このあたりが、本田技研のすさまじいところだ。ちなみに、雨がひどければ走らないとアナウンスされていたことは、明記しておきたい。