3台または2台1組で地図上に示されたチェックポイントを目指す。勝敗はチェックポイントにたどり着いた数と、ゴールした時間で決まる。走破力に自信はなかったけれど、みんなと一緒だから大丈夫と信じてエントリー

GW最終日はレースで締めくくり

5月6日(日)、山梨県にあるクロスパーク勝沼にて、クロスミッションアドベンチャーが開催されました。このレースは、アドベンチャーレースのオフロードバイク版。自然の地形を利用して、チームで様々な競技をこなしゴールを目指す、新しい、ゲーム感覚のバイクレースです。

私の仲間

チーム名はBIG TANK Magazine(ビッグタンクマガジン)。もう◯◯年(トシがバレるから言わない)一緒にライディングを楽しんでいる、気心の知れた仲間たちで結成です。お互いの技量を良く知っているので、特に話し合わなくても役柄が決まっている感じ。何よりも「喧嘩をしない」組み合わせってことでメンバーが決定しました。

画像: 私の仲間

ハラジュン(大川原潤)左 : 全日本エンデューロIA。難所系が得意。メインライダーとしてチェックポイントに到達してもらうことを期待。思い切りの良い走りをするけど、人柄は穏やか。でも、時々爆音で笑う。

ハルキ(春木久史)右 : BIGTANK MAGAZINE(エンデューロ専門誌)編集長。長身なので足のリーチが武器。ある程度の場所まで走破して、ハラジュンをサポートする予定。意思は強いが、一歩引いてるスタンス。

マナ(齋藤真奈)中 : 腕力・体力・技量が一番劣るので、チーム員の手を煩わないように頑張るのみ。空腹でさらに戦闘力が落ちる。とにかく行けるとこまで進もうと思う。

ゴリゴリのハードエンデューロだと思ってた

「面白そうだから」と誘われて「出る」と言ってしまいましたが、本当は不安でいっぱい。押したり引っ張ったり、ゼイゼイしながら走って、マシンはズタボロになるんじゃないかと心配に。だってまだ新しいバイクなんだもん。

画像: ゴリゴリのハードエンデューロだと思ってた

エントリーしてみると60人以上のライダーの中で女性は2人だけ。もう一人の女性は伊藤綾子ちゃん(右)。事前に綾子ちゃんと交わしたSNSの会話は
綾子ちゃん「当日はよろしくお願いします(´д`|||)」
マナ「こちらこそ、よろしくお願いします(´д`|||)」
完全に怯えてました。
でも、当日は快晴!予報では前日まで雨で、路面の悪化が予想されていたけど、完全にドライ。会場の雰囲気も、レースとは違ってピリピリしてない。よく考えたらここのコースってそんなに岩場とか無いんだった。どうかバイクがボロボロになりませんように。

ルールはシンプル

画像1: ルールはシンプル

受付時に渡される地図に、チェックポイント(CP)が記されています。スタート、ゴールのポイントを含めて全部で13ポイント。チーム員が全員一緒なら、どんな順番で回ってもOK。時間内に速くたくさんのCPを回ったチームが勝ちっていうのがルール。基本的には1つのCPで1ポイントがゲットできるのですが、CPごとに難易度が記されていて、難易度が高い場所では2倍、3倍のポイントがもらえる。この時点では、難しくて時間がかかるCPは省略しようという作戦を立てました。

画像2: ルールはシンプル

一応、推奨されていた携帯品のロープ(ちょっと頼りない?)とノコギリは持参。あとはキャメルバックを各自背負う。マシントラブルに備えて工具も用意したけど、重いからって男性陣が持ってくれました。チーム戦っていいね。

画像3: ルールはシンプル

受付もシンプル。受理書の提出などもなくて、ゼッケン番号が書かれたステッカーを自分のマシンに貼るだけ。このステッカーには個人名とチーム名も入っているのでかなり嬉しい。ずっと貼っておくんだ。
スタートはチームごとにまとめて、横並びの1列で一斉のスタート。リラックスした雰囲気の中、各チームのタイミングで走り出して行く。気持ちとしては「これから3人で山遊びに出発するぞ」という感じ。事前に怖がっていたことなんてすっかり忘れちゃいました。

画像4: ルールはシンプル

走りながらCPを見つけるのは難しいので、CPに近くなったら、バイクをおりて歩いて探しに行く。 CP通過の証明は、マシン1台と木に張り付いているポイントのカードを一緒に写真に収めるだけ。歩いてポイントへ行くっていうのもかなり体力が必要で、CPを2、3箇所行っただけでもだんだん足が上がらなくなって来て、笑えなくなってきちゃった。オフロードブーツじゃない方が良かったかもしれないね。

画像5: ルールはシンプル

CPは非常に走行が困難な場所がほとんどで、立ってられない程急なキャンバーの先だったり、乗っては超えられない様な太い倒木の先だったり。だからチェックポイントまでバイクで走破するのは、必然的に、突っ込み隊長のハラジュンにお任せ。私はといえば、できるだけCPの近くまでバイクで走って、無理だと判断したところでバイクを置いて歩いてポイントへ向かい、ハラジュンにCPの場所を示す。「ここだよ〜!」って。そして証明写真を撮る。CPを見つけた時には、他のチームに見つからない様に身を潜めたりして、ちょっとサバイバルゲームな気分。
実際は、私にできることがあまり無いので、役に立つ事を探していたっていう感じ。男性2人はだいたい何処でも走って行けちゃいますからね。

画像6: ルールはシンプル

着々とポイントを写真に収めていく。だんだんルーチンが出来てきて、ハラジュンがチェックポイント付近まで先導してピタッと止まると、ハルキがササッと地図を広げ、私があたふたと携帯のGPSを広げてハラジュンに見せる流れ。

画像7: ルールはシンプル

高ポイントのCPはやっぱり難易度が高くて、みんなで力を合わせて行くのがいい感じ。ラインを誘導したり、腕力を使ったり。私も手伝ってるフリをしてみた。(写真:マシンに触れて無い)

結論。上手い人が1人いれば良い

今回のルールでは、1台がポイントにたどり着ければ良かったので、走破力のあるハラジュンのお陰で順調にこなせました。コレがもし、3台全てを写真に納めなくては行けなかったら、かなり難易度が上がるんじゃないかな?でもね、1台でよかったから、チーム員の技量が様バラバラでも好成績の希望があったし、私でも楽しむことができたんです。このくらいがいいな。あとは、チーム員とはぐれないって事もかなり大事。山の中でチーム員を探してるライダーもいたからね。写真に映るのは1台でいいから、ついついハラジュンのマシンばかりになってしまうので、ハルキも私もなんとか自分のマシンを写真に収めたいと頑張ってみた。自分なりの目標を持ってもいいと思う。へへ、私のマシンも1枚写ってるぞ。

だんだん結果を狙い始めて

最初は結果なんてどうでも良かった。けれど、着実にCPを写真におさめていくうちに「もしかして、CP全部回れちゃうんじゃ無い?成績も結構狙えちゃうんじゃない?」なんて言い始め、だんだん時計を気にするようになった。そんな中でも、移動のスピードが遅い私が置き去りにされる事はなく「歩くのもかなり大変だよね」なんて気遣ってくれたり、遠くに置いてきた私のマシンを近くまで持ってきくれたり。疲労が溜まり始めるにつれ、仲間の心遣いが胸にジンワリきていた。タンデムで後ろに乗せてもらった時に、振り落とされちゃったり、雑木の中を無造作に走っていたら、ツルで首吊り転倒しちゃったり、色々やらかしたけど、なんとか全てのCPの写真を収めた。本部のゴールへ向かう時には誇らしいウイニングランの気分。やりきった感と程よい疲労を感じながら快走した。みんな、どうもありがとう!

6位入賞しちゃったもんね

本部のゴールでは、CPで撮った写真を1枚ずつ確認。「全部回れました?」「はい!回りました!」なんて会話をしながら。「CP5、CP6、CP7・・・」あれれ??CP8がどうしても見つからない!「ヤッベェ!行き忘れた!」「まだ間に合うから行ってこよう!」とハラジュンの掛け声で、私たち3人は、くるりとマシンの向きを変え、猛スピードでCP8へ向かうことに。この日一番のいい走りで無事、取りこぼしたCPをおさえて再びゴール。さっきした感動のウイニングランは一体なんだったのか?と思いながら、本当のゴールをした時の順位は6位。まさかの入賞は本当に嬉しくて、コレから2週間ぐらいは思い出し笑いして過ごせそうです。みんなで1つの結果を出せた、ということが何よりも嬉しかったんだ。

取りこぼしのCP8

次回のミッションは?

クロスミッションとはエンデューロライダー、石戸谷蓮が企画・運営する、レース・イベントのシリーズ。昨年から始まったハードエンデューロレースは、観客の応援を力に変えて走破する人工セクションと、自然の地形を利用した、難易度の高いコースが絶賛されている。今回の形式のアドベンチャーレースの次回開催は未定だが、走破力とゲームがミックスした新感覚の競技は新たなブームを巻き起こす予感。私は次回に向けて作戦を練るよ。山歩きの練習もしなきゃ。

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