YAMAHA
YZ450F 2023
ハイライト
・オールニューエンジン
・オールニューフレーム
・パワーチューナーアプリがアップデート
・トラクションコントロールを新たに搭載
・ローンチコントロールをアップデート
・新設計の小型クラッチシステム
・新作の5速ミッション
・よりスリムになったボディーワーク
・エアインテークを変更
・リアブレーキのコントロール性をアップ
・素手でセッティング変更可能なサスペンション
北米で発表された価格は9899ドル。旧モデルが9599ドルでわずか300ドルの値上げとなった。完全新設計のマシンとしては破格のプライスだといえるだろう。
450ながらレブリミット性能を向上させた新作エンジン
後方排気エンジンは、この2023モデルで3世代目。より軽量化され、コンパクトに仕立て上げられており、性能はレブリミットを500rpm高めた仕様だとのこと。インテーク・エキゾーストポートの形状を見直し、チタン製の吸気バルブは大径化。ピストン、シリンダー、クランクシャフトも新作でバランサーが組み込まれ、潤滑方式はウェットサンプからドライサンプへと変更されている。これらの変更が全体的なパワーフィーリングの向上につながたったとのこと。
クラッチシステムはコンパクトで軽量に進化。これまでのコイルスプリングからディスクスプリング(編注:おそらくダイヤフラム式と推測される)に変更されプライマリギアとバスケットを新作の一体成形のものに。5速ミッションも新たに設計されており、3シャフトでよりコンパクトになったという。またセルモーターもコンパクトな新作へ進化。
iPhone、アンドロイドともに対応するパワーチューナーアプリが改修。ユーザーフレンドリーなアプリを目指し、「シンプルチューニング」とよばれるスライドバーによるマッピング変更を実装した。トラクションコントロールのチューニングや、ローンチコントロール、ラップタイマーを新たに搭載。また物理スイッチも軽量化されたことでライディング中のマッピング変更も容易になった。
注目のトラクションコントロールは、タイヤのスリップをECUが感知してエンジン出力を抑制するタイプとのこと。ハイ・ローの2モードがチョイスでき、もちろんカットもできる。ローンチコントロールはトラクションコントロールの搭載によってさらに進化し、6000回転〜11000回転の間で500rpm刻みでリミットの設定ができるようになった。これらはパワーチューナーでセッティングが可能だ。
インテークシステムはサイドカバーの脇からエアを吸入する方式になることで、よりコンパクトでスリムなシュラウドを体現。エアボックスカバーはより低く、スリムになり、先代よりもさらにシームレスなシート周りへと改修を受けている。加えて新採用した44mmのミクニスロットルボディは、高圧の燃圧に耐えるものになったことで高出力に寄与。
10種のアルミを組み合わせた新作フレーム
外観で大きく変わってはいない新作フレームは、10種類のアルミを組み合わせたもの。コーナリングのパフォーマンス、ハンドリングのスタビリティを向上させたとのこと。剛性とたわみを入念にバランスさせることでハンドリングの軽さや、衝撃吸収性、トラクションの向上を実現した。
ボディワークはよりスリムに、フラットに、シームレスに進化。着座位置とステップの間を長くとることでナチュラルなポジションがとりやすくなっているとのことだ。
フロントサスペンションは工具いらずでコンプレッションダンパーをセッティングできるシステムを採用。新しいフレームとエンジンにあわせたセッティングが施されていてトラクション性能に自信を持つ。
リアブレーキは剛性感をおさえることでコントロール性能を向上させた。また、ホイールは3クロススポークを採用した軽量なものに。
YAMAHA
YZ450F Monster Energy Yamaha Racing Edition 2023
Monster Energyエディションもラインナップ。