コースプレビュー、右回りスタート
第3戦は、ヒューストン3ヘッダーの最終戦。基本的なセンターからのスタートや、レーンの構成は同じだが、つなぎかたや、さらに拡大されるサンドセクションなどがこれまでと異なるところ。サンドセクションは、もちろんテクニカルで体力も奪うのだが、体力とテクニックに自信のある下田には、有利に働くはず。また、スタート直後の1コーナーは珍しい右回りである。
「右コーナーは、リアブレーキを使ってまわれないから、意図せずふくらんでしまうライダーも多い。つまり、クラッシュが多くなるんだ。それを避けるには、早くコーナーに飛び込む必要がある」とコーチのヤニング談。ただし、「第2戦ほどタイトなコーナーじゃないから、グリッド自体は第2戦ほど重要ではない」とも。
2016年に下田のトレーニングを取材したときには、リアブレーキを使わない練習を多くしていた。数周のヒート練習をしたあとに、ヤニングがリアブレーキを触って「グッジョブ、冷めたままだな」と褒める。共に練習していたアマチュアはリアブレーキを使ってしまっていて、熱くなってしまっていて「OH! Hotttt!」とヤニングは顔をしかめて見せる。だいたい、90秒くらいの周回で、リアブレーキを使わずとも1秒落ちくらいまでつめていたのを覚えている。下田によれば、それだけではなく「片手だけとか、ワダチを使わないとか、いろんなシバリのある練習をしていましたね」とのこと。
この右コーナーのスタートで思い起こされるのは、この下田の豊富な手数だ。ヤニングも「下田のストロングポイントは、テクニックだ。テクニックに優れているから、クラッシュも少ないし、安定している」と説明してくれたのだけれど、右コーナーについても抜群のテクニックが光る。
Houston 3 もうすぐ3戦目、緊張も無し、スキルもある、体力もある、足りてないものがない、後はかましを入れるだけ pic.twitter.com/7ClN50WXVt
— 下田丈/jo shimoda (@joshimoda) January 22, 2021
下田が戦うイーストは、超激戦区。通例、ウエストに偏るスターライダー達が、変則スケジュールの影響を受けてイーストへ集まっている。だが、淡々とこの2戦を4-5位と安定したリザルトを残していて、きっと今日にでも3位以内に入ってくるはずだ。
ヤニングは言う。「どこかでポディウムに乗るだろうし、勝つこともあるだろう。下田は大きくミスすることがない、テクニックの持ち主。なにより自信に溢れているよ」と、最高のコンディションを強調してくれた。下田も、とてもリラックスしていて「足りないものはない」と。期待しかない、第3戦が、いよいよ始まる。
日本時間の250SXタイムスケジュール
1月24日
1:30 コースウォーク
2:30 順次フリープラクティス
4:35 タイムドクオリファイ1
6:50 タイムドクオリファイ2
イブニングプログラム
9:06 ヒート1
9:20 ヒート2
11:11 LCQ
11:48 メインイベント