モトクロスの国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ(MXoN)」が10月4〜6日に開催中。Off1.jpでは現地へ取材に赴き、SNSなどで随時最新の情報を更新している。6日土曜日はMXoNの予選と、併催されたYamaha YZ bLU cRU スーパーフィナーレ65ccクラス・85ccクラスの決勝がおこなわれた

ゲートピックは2番、運を味方に予選へ挑む

予選のスターティンググリッドを選ぶ順番はくじによって決定される。金曜日にそのくじ引きが行われ、日本はなんと2番。運を味方につけた、幸先の良いスタートとなった。

路面は柔らかく、レースを重ねるごとにわだちが深く掘られていく。上位ライダーですら転倒やコースアウトをし、難しいと口を揃えて言う。かなりテクニカルなコースである。




予選1組目は渡辺祐介が出場するMXGPクラス。渡辺は好スタートを決めると8番手あたりで1コーナーを曲がり、1周目を12番手で通過。その後14番手を走行していたが転倒。リスタートを試みるも時間がかかってしまい、31位でゴールとなった。アメリカのアウトドアレースに2年間参戦した経験もある渡辺だが、マターリーベイジンのコースはこれまでに経験したことがないほど難しいという。

「イギリスはアメリカとはまた違って、路面が柔らかくてわだちは深くて長い。走ってみると僕が体験したことのないくらいテクニカルなコースでした。特にわだちの攻略に時間がかかってしまって、予選では自分の走りをすることができませんでした。ただ、ラインの使い方など改善点はしっかり見えているので、B決勝ではそこを修正して、A決勝に進めるように頑張ります」(渡辺)


2組目に行われたのは横⼭遥希が出場するMX2クラスだ。横山は1コーナーを上手く抜け出し7番手で1周目を通過する。しかし転倒により順位を落とし、結果14位でフィニッシュを果たした。

「1コーナーの処理が上手くいき、7番手で1周目を帰ってくることができました。ただ、転倒もあり結果は14位となりました。コースは数日前の雨の影響もあってかぬかるんでいて、わだちができやすいコンディションでした。かなり苦戦したのですが、レース後半は良いラインを見つけて走ることができました。B決勝ではスタートを決めて、全力を尽くせるように頑張ります」(横山)


最後に行われたのは⼤倉由揮が出場するMX Openクラス。2つの予選が終わった時点で渡辺が31位、横山が14位で日本は合計44ポイント。MXoNの予選はチームの3人のうちワーストの1名を省いた順位の合計で争われるため、大倉の順位が決勝進出への鍵となった。大倉は練習からコースにかなり苦戦していた様子だったが、1周目を18番手で通過すると、その後もポジションをキープして走行を続ける。結果は序盤から1つ順位を上げて17位でチェッカーを受けた。

3組全ての予選を終え、日本は31ポイント。予選通過ラインである19位のエストニアと同点であったが、ポイントに加算しなかった1レースの順位がエストニアの方が上位だったため20位となり、B決勝へと駒を進めることとなった。

「朝の練習走行からわだちに苦戦してしまって、不安が残る状態で予選を迎えました。チームの中で一番最後の予選だったので、みんなが頑張って作ってくれたチャンスをなんとかものにしようという気持ちで挑みました。予選では練習よりも自分の成長を感じられる走りができた反面、自分の弱さも出てしまい、結果17位でした。チームとしては19位と同ポイントで20位となり、僕が1つでも前の順位でゴールできていたらと悔しさでいっぱいです。ただ、まだB決勝があるので、みんなで力を合わせて優勝して、決勝に進みたいと思います」(大倉)

B決勝はクラス分けがなく、チーム全員が同じレースに出場する。そして優勝した1チームが決勝へと進むことができる。日本チームはスタートが好調で、B決勝でもその強みを生かしたレース展開が期待される。レースは日本時間で10月6日18:50からだ。

前原と永澤が健闘、Yamaha YZ bLU cRU スーパーフィナーレ65cc/85cc決勝

5日土曜日にはMXoNと併せて行われている「Yamaha YZ bLU cRU スーパーフィナーレ」の65ccクラスと85ccクラスの決勝が行われた。

65ccクラスに出場した前原歩叶(まえはらあいと)は自身初となる海外レース。決勝では序盤27番手を走行し、一時25番手にポジションアップする。しかしレース終盤で順位を落とし28位でレースを終えた。

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85ccクラスには永澤匠真(ながさわしょうま)が出場。序盤で7番手につけると、ポジションをキープした状態でレースが進行する。レース後半に6番手にあがり、見事6位入賞。速さとレース本番での強さが光っていた。