開催中：2024 Monster Energy FIM Motocross of Nations モトクロス・オブ・ネイションズ

モトクロスの国別対抗戦である「Monster Energy FIMモトクロス・オブ・ネイションズ（MXoN）」が10月4-6日に開催される。全日本モトクロス選手権IA1クラスでトップ争いを繰り広げる横⼭遥希、⼤倉由揮、そして怪我で欠場となった大城魁之輔に代わり渡辺祐介の3名が日本代表として参戦する

Motocross of Nations Movies

【MXGP公式】MXoN2024オープニングムービー

【MXGP公式】MXoN2024 チームカンファレンスライブ中継（10/4 20:00〜公開予定）

【MXGP公式】MXoN2024 チームパレードライブ中継（10/5 0:30〜公開予定）

チームルーマニアEross KoppanyとAneta CepelakovaによるGoProラップ映像

【Bells Racing】モトクロス・オブ・ネイションズ解説動画

Yamaha YZ bLU cRU SuperFinale Movies

Yamaha YZ bLU cRU SuperFinale - YZ65 Race（日本時間10/5 20:10公開予定）

Yamaha YZ bLU cRU SuperFinale - YZ685 Race（日本時間10/5 20:45公開予定）

Yamaha YZ bLU cRU SuperFinale - YZ125 Race（日本時間10/6 16:40公開予定）

Team JAPANライダー

2024年のMXoN日本代表チームはTeamJapanMxProjectがオーガナイズしている。会長の冬廣應尚氏、代表理事の元木龍幸氏が率先してチームを組織し、理事の熱田高輝がチーム監督に就任。ライダーは以下の通り。

横⼭遥希（MX2クラス）

埼玉県出身、1998年10月21日生まれ・25歳。2019年と2020年に全日本モトクロス選手権IA2クラスで2年連続チャンピオンを獲得。その後オーストラリアに拠点を移し、2022年からオーストラリアモトクロス選手権MX2クラスに参戦している。2024年には全日本モトクロス選手権に3年ぶりに参戦。オーストラリアでのレース活動と並行して出場し、第7戦終了時点でポイントランキング2位につけている。

渡辺祐介（MXGPクラス）

福島県出身、1995年12月14日生まれ・28歳。2017年IA2クラスチャンピオン。YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAMから全日本モトクロス選手権最高峰のIA1クラスへ参戦中。2024年は開幕戦以降怪我により欠場が続いていたが、第6戦から復帰している。

大倉由揮（MX Openクラス）

大阪府出身、1998年12月23日生まれ・25歳。2016年IBクラスチャンピオン。2021年IA2ランキング2位。Honda Dream Racing Bellsから全日本モトクロス選手権最高峰のIA1クラスへ参戦し、2024年第3戦でIA1クラス昇格後初優勝を飾る。第7戦終了時点でポイントランキング4位につけている

ライダーに聞く、ネイションズへの意気込み

会場はイギリスのMatterley Basinだ。2006年にMXoNとイギリスGPのために、トラック・デザイナーのジョニー・ダグラス・ハミルトンによって設計され、コース全体をほとんど見渡すことができるその広大さが特徴だ。FIM世界モトクロス選手権が行われるコースとしても有名で、今回でMXoNが開催されるのは3回目となる。

「今回は自分の力を最大限発揮したい」横山

横山は2018年に出場経験があり、今回が2度目の参戦となる。アメリカでトレーニングを積んだ経験があり、現在はオーストラリアでレース活動を行うなど海外レースには慣れている。しかし前回は悔しさが残るレースだったということで、その時の気持ちを糧に今大会に挑む。

「2018年は雨が降ってマディコンディションにかなり苦戦してしまいました。自分の実力をうまく発揮することができずに終わってしまって、ずっと悔しさがあったので、今回は自分の持っている力を最大限発揮して、予選でトップ10に入ることを目指します」

「前と比べて経験と実力は上がっている」大倉

大倉はIB時代に1年アメリカへ留学していた経験がある。2024年のシーズンオフ期間にはヨーロッパでトレーニングを行いモトクロス世界選手権（MXGP）に参戦するなど、海外経験によって自信がついた様子。

「前回出場した2022年のネイションズが自分にとって初めての海外の公式レースでした。その時は現地の雰囲気に呑まれ、全力を尽くしても予選通過に至らなくて、世界との差をすごく実感してショックを受けました。今年は海外でトレーニングやレースに行かせてもらって、MXGPで一緒にレースしたライダーとのタイム差などを見て自分の実力が上がっていることを感じました。今回はA決勝にストレートで進み、3人が全力を出して戦うことができたらと思います。個人的な目標としてはトップ15を掲げています。少しでも前の順位で走れるように頑張ります！

急遽参戦が決定、初出場の渡辺

渡辺は怪我により欠場となった大城に代わりに急遽抜擢された。参戦が決まったのは大会1週間前と直前の事態ではあったが、初めてのネイションズ参戦に心を踊らせているようだ。

「すでにMFJ様から発表されている通り、大城選手の代役として今週末イギリスで行われるネイションへ参戦致します。急な決定でしたが、この機会を頂けたことに感謝して、日本代表として今の自分ができる全て出して戦ってきます！！チームJAPANのご声援よろしくお願い致します！！（本人Instagramより抜粋）」

2022年にアメリカのレッドバッドで開催されたMXoNでは、日本代表は予選を通過することはできずB決勝へと進んだ。チームの目標はまず予選を通過しA決勝へと進出すること。そして、日本代表として過去最高位となる6位を目指す。

タイムスケジュール　

10月5日（土）
MXGPフリープラクティス 現地10:00 日本時間土曜18:00
MX2フリープラクティス 現地10:50 日本時間土曜18:50
Openフリープラクティス 現地11:40 日本時間土曜19:40
MXGP予選ヒート 現地14:20 日本時間土曜22:20
MX2予選ヒート 現地15:20 日本時間土曜23:20
Open予選ヒート 現地16:20 日本時間日曜0:20

10月6日（日）
レース1 (MXGP & MX2) 現地13:00 日本時間日曜21:00
レース2 (MX2 & Open) 現地14:30 日本時間日曜22:30
レース3 (MXGP & Open) 現地15:58 日本時間日曜23:58

※日本との時差はマイナス8時間となります

コースレイアウト

※後日追加

エントリーリスト

YZ bLU cRU FIM Europe Cup SuperFinale

MXoNに加えて注目なのが、併催される「YZ bLU cRU FIM Europe Cup SuperFinale（スーパーフィナーレ）」だ。今回、日本代表として髙木碧（たかぎあおい）、永澤匠真（ながさわしょうま）、前原歩叶（まえはらあいと）の3名のライダーが出場する

YZ bLU cRU FIM Europe Cup SuperFinale（スーパーフィナーレ）はヤマハが行うYZ65／YZ85／YZ125 bLU cRU FIMヨーロッパカップの集大成となる大会で、各排気量で区分された3クラスで競い合う。YZ65は8～11歳、YZ85は11～13歳、YZ125は13～16歳と年齢制限が設けられており、各国の国内選手権の成績をもとに選抜された有望な若手ライダー120名（各クラス40名）が招待される。

bLU cRU Cup（ブルークルーカップ）は世界各国で行われており、日本ではYamaha YZ125 bLU cRU Cupが、2024年に初めて全日本モトクロス選手権と併催され注目を集めた。

bLU cRU Cupはヤマハが行う若手育成プロジェクト「bLU cRU（ブルークルー）」の一環であり、スーパーフィナーレでは各レースでトップ3に入った3名とワイルドカードを獲得した2名が、シーズン終了後にbLU cRUマスタークラスキャンプに招待されトレーニングやコーチングを受けることができる。そしてその中から選抜された125ccライダー1名がヤマハのサポートチームから125cc EMシリーズへの出場権が与えられるというアフターフォローも充実しており、世界各国のライダーと競い合うことができるだけでなく、結果次第でその後のキャリアも提供される、将来を見据えたレースである。

そして今回、初めて日本代表ライダーが参戦することとなった。メンバーは髙木碧（たかぎあおい）、永澤匠真（ながさわしょうま）、前原歩叶（まえはらあいと）の3名だ。

125クラスへ出場する髙木碧

髙木は埼玉県出身で現在14歳。bLUcRUレーシングチーム鷹に所属している。2022・2023年の関東モトクロス選手権ジュニアクロスで2年連続チャンピオンを獲得。全日本モトクロス選手権ジュニアクロスでもその強さを示しており、2023年は第6戦を除く全てのレースで優勝している。また、2024年は全日本モトクロス選手権第4戦と第7戦で併催されたYamaha YZ125 bLU cRU Cupにも出場し、2大会とも他を寄せ付けない速さで優勝を飾っている。

髙木は普段からYZ125に乗って練習を重ねているとのことで、マシンの扱いや速さは日本のジュニアライダーの中でも群を抜いている。また、この夏にはニュージーランドへ行きトレーニングを積むなど、海外での経験も得て、今大会に挑む。

85クラスへ出場する永澤匠真

永澤は埼玉県出身の13歳。髙木と同じくbLUcRUレーシングチーム鷹に所属している。2022年の全日本モトクロス選手権キッズ65クラスで1位、関東モトクロス選手権のキッズ65クラスでは全勝をした注目のライダーだ。2023年には全米アマチュアモトクロス選手権のロレッタ・リンに参戦。激戦となる地区予選を勝ち抜き見事決勝へ進んでいる。2024年にはヤマハ YZ85に乗ってジュニアクロスに出場。第7戦ではライバルたちを引き離して優勝を飾った。速さはもちろん、海外レースでの強さも兼ね備えており、本番でもその強さを発揮してくれるだろう。

65ccクラスに参戦する前原歩叶

前原は東京都出身で現在10歳のライダー。所属チームは髙木と永澤と同じくレーシングチーム鷹だ。これまでの戦績を見ると、2024年の関東モトクロス選手権キッズ65クラスでは表彰台の常連ライダーであり、第6戦を終えた時点でポイントランキング2位につけている。海外でのレースは今回が初ということで、彼の活躍に期待が高まる。