2023年からオフロードウエアを展開しはじめたクシタニが、ライディングテクニックの新連載”オフテクをマナボウ”を同社サイトでスタート。この連載では、全日本モトクロス選手権IA1クラスで5度チャンピオンを獲得し、世界選手権にも出場した経験を持つ山本鯨氏を講師に迎え、オフロードバイクのライディングテクニックを学んでいく。

これまで、岩や木などの障害物を攻略する方法や「フロントアップ」といったテクニックなど、転倒しないためにどうするかという点を学んできた。しかしオフロードを始めたばかりの時期は、荒れた路面に慣れず転倒してしまうこともあるだろう。そこで今回は、転倒した時にどうリカバリーするかという点を解説していく。

オフロードバイクの起こし方

オフロードバイクで転倒した際、走りに復帰するためにまず倒れたバイクを起こす必要がある。教習所などで習うオートバイの起こし方としては、ハンドルとリアフェンダーに手をかけて起こす方法が一般的だ。しかし、オフロードバイクは車高が高く、車格も大きいため、フェンダーとハンドルを持って起こそうとしても、持つ位置が離れるため力が分散し、かなりの力が必要になってくる。バイクを起こすために体力を消耗すると後々の走りにも響いてくるため、なるべく少ない力でバイクを起こすことがベストだ。オフロードバイクを起こす場合、倒れている側のハンドルを両手で持って起こすことで、ハンドル一点に力がかかり、バイクを軽々と起こすことができる。

ただし、ハンドルが地面側に切れた状態で倒れている場合は、バイクを起こそうと力をかけるとタイヤが転がってそのまま後方にマシンが動いてしまう可能性がある。そのため、バイクを起こす側にフロントタイヤを向けるようにハンドルを切ることでマシンが安定し起こしやすくなる。

続きはこちら!