現地時間2023年8月26日(土)、アメリカ・インディアナポリス州のアイロンマン・レースウェイにて、AMAプロモトクロスの最終戦が開催されました。

レース前の時点で、Monster Energy/Pro Circuit/Kawasakiの下田丈はランキング首位のハンター・ローレンスと48ポイント差、2番手のジャスティン・クーパーと26ポイント差でランキング3番手。いよいよシーズン最終戦、レース結果と共にランキングの行方も気になるところです。

下田は予選5番手、モト1は中央イン寄りからスタートします。スタートを決めて5番手でファーストコーナーに飛び込んだ下田は、その後すぐに4番手に上がり、前を走るライダー・ディフランチェスコ、トム・ビアレ、セス・ハマカーを追いかけます。一方で、2つ目のコーナーでランキング2番手のクーパーが転倒、そこにハンターも巻き込まれ、2台とも下位からの追い上げを強いられます。
7分ほど経過した時点で下田はハマカーをパスし3番手に。さらに前を走るビアレ、ディフランチェスコに迫り、3台でのバトルが始まります。10分経過時、下田はビアレに続いてディフランチェスコを抜いて2番手に立ち、ビアレと、後ろから迫ってきたヘイデン・ディーガンと3台でトップ集団を形成します。
レースが中盤に差し掛かったタイミングで、下田はビアレをパスしトップに。ディーガンも直後にビアレとバトルを開始し、やや苦戦するものの残り11分のところで2番手に上がってきます。
トップに立ってからも下田のペースは落ちることなく、2番手以下との差をどんどんと広げていきます。そしてその勢いは最後まで衰えず、最終的に後続に7.6秒の差をつけて下田は独走優勝。今シーズン2勝目を挙げました。2位にはディーガン、3位にはビアレが入りました。

そして、このレースを5位で終えたハンター・ローレンスは、レース2を待たずしてチャンピオン獲得が決定。弟のジェットの450チャンピオンに次いで250で兄のハンターがチャンピオンを獲得したことで、AMA史上初の兄弟制覇が実現しました。

モト2でも中央イン寄りからスタートした下田は、ディフランチェスコに次いで2番手で最初のコーナーに飛び込んでいきます。
スタートから2分経過した時に下田はリーヴァイ・キッチンにバトルの末にパスされますが引き離されずにキッチンについていき、7分後には抜き返し、再び2番手に。その勢いのままトップのディフランチェスコを猛追した下田は、チームメイト同士の激しいバトルの末、残り19分のところでトップに立ちます。
下田は同じくディフランチェスコを抜いて2番手に上がっていたキッチンと2秒ほどの差をつけて走行を続けますが、残り10分でキッチンが転倒により戦線離脱。完全に独走状態に入った下田はそのまま余裕を持って1位でゴールし、ダブルウィンを果たしました。2位にはクーパー、3位にはディーガンが入り、チャンピオンのハンター・ローレンスは9位でゴールしました。

総合順位はもちろん1-1の下田丈が優勝。2位は2-3のヘイデン・ディーガン、3位は3-4のトム・ビアレでした。
モト1でのクーパーの転倒もあり、下田のランキング2位に期待がかかりましたが、モト2でクーパーが2位に入ったことで、点差は詰めたもののわずかに及ばず。下田はチャンピオンのハンター・ローレンスから26ポイント、クーパーと6点差でランキング3位となりました。

また、450では、ジェット・ローレンスが見事全戦全勝を達成。全戦全勝は史上3人目、ルーキーとしては初で、記録的な快挙となりました。

Pro Motocross 250 Class Highlights | Ironman National 2023

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