今季からオフロードウエアを展開しはじめたクシタニが、ライディングテクニックの新連載”オフテクをマナボウ”を同社サイトでスタート。この連載では、全日本モトクロス選手権IA1クラスで5度チャンピオンを獲得し、世界選手権にも出場した経験を持つ山本鯨氏を講師に迎え、オフロードバイクのライディングテクニックを学んでいく。

第2回まではライディングポジションやマシンセッティングといった、初めてのオフロードバイクに乗る前に確認しておきたいポイントを紹介してきた。今回は実際にオフロードコースを走るにあたって、まず最初に気をつけたい重要なポイントとなる「アクセルコントロール」がテーマ。見た目以上に繊細さが求められるオフロードでのアクセルコントロールを学んでいこう。

アクセルの開け閉めによるマシンの動きを理解する

起伏のあるコースを走るオフロードバイクは、衝撃を吸収するためのサスペンションが長いのが特徴だ。サスペンションが縮んだり、伸びたりする動きは公道のように平らな道を走る時と比べてかなり激しいため、バイクの前後バランスをいかにコントロールするかがオフロードライディングの重要なポイントとなる。このサスペンションコントロールにおいて重要な要素の一つが「アクセルの開け閉め」である。

アクセルを開けると、マシンが加速することによって荷重がリアタイヤ側にかかり、アクセルを戻すとマシンの減速によって荷重が前にかかる。この、「アクセルの開け閉め」を急激に行うほどその力は大きくなり、サスペンションの動きにも大きく影響する。この基本的な動きを理解することが、オフロードバイクを走らせる上で最初に重要となってくるポイントだが、さらに知っておくべきことがある。それは、モトクロスなどが持つダイナミックなイメージからは想像しにくいが、実はオフロード走行でもアクセル操作には繊細さが必要だということだ。

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