熾烈なトップ争いを制するのは誰か。85/150クラス

85/150クラスポイントリーダーの水野零埜(#80)はこれまで一度も表彰台を逃すことなくポイントを重ねており、年間チャンピオンの獲得は決定していました。しかし、今大会は怪我から復帰した齋藤輪(#89)や特別参戦したマイカルチャンプが水野に迫り、トップ争いが熾烈を極めました。

ヒート1は水野がホールショットを決めるとすぐに単独走行に持ち込みます。2番手には齋藤、3番手には小島遥(#33)が入り水野を追いかけていきますが、序盤から後方との差を広げた水野が逃げ切りフィニッシュ。圧倒的な速さを見せました。

ヒート2は好スタートを決めた齋藤がレースをリードしていきます。水野はスタートで出遅れ追い上げの展開に。齋藤との距離を詰め、抜きにかかりますが転倒。再び齋藤との差が開いていきます。

齋藤が逃げ、水野が追いかける。見ている方も目が離せない展開の中、ラストラップで再び両者の差が縮まります。最終コーナー手前のリズムセクションで水野が一気に齋藤に迫り、アウトラインから抜きにかかるも、コースアウトし転倒。齋藤が熾烈なトップ争いを制し優勝を果たしました。なお、転倒した水野は復帰後2位でフィニッシュ。執念を見せた走りからは優勝を狙う気迫が伝わってきました。

3ヒート目はマイカルチャンプ(#113)が特別参戦し、トップ争いに加わります。スタートで前に出た水野を抑え、マイカルチャンプがレースをリード。水野は必死に食らいつき、マイカルチャンプを猛追していきます。ラインを交差させながら繰り広げられるバトルは、見ている観客から思わず歓声が上がるほどの接戦に。このバトルによってスピードに乗った水野はトップに浮上すると、独走状態に持ち込みます。他のライダーが2−2−1で飛んでいるリズムセクションを、水野は2−3で飛び切るライディングも見せ、今大会最速のタイムを記録。最終ヒートを圧勝し、年間チャンピオンを獲得しました。

一方、2番手となったマイカルチャンプは齋藤に狙いを定め、バトルを挑んでいきます。マイカルチャンプが抜き、齋藤が抜き返し……。一瞬たりとも目が離せない攻防戦はラストラップまでもつれこみます。齋藤は最終コーナーでイン、マイカルチャンプはアウトからラインを交差させて同時にフィニッシュラインを通過。僅かの差で齋藤がマイカルチャンプとのバトルを制しました。

小島庸平のワンポイント・アドバイス!

水野選手のタイムが速かったですね。開けっぷりも良いし、ライン取りも行き当たりばったりで選ぶのではなく、ここはこのラインで行くというようにこなして乗っていて、レベルの高さを感じました。水野選手は年齢的に今年が最後の年になりますが、他のライダーを引き上げてくれる存在としても活躍してくれたと思います。今後もライダー同士で高め合っていけるようなクラスにしていきたいですね