優勝への意地がぶつかり合う、85ccクラス
今大会は85ccクラスへの参加ライダーが多く、Jr.BとJr.Aの2クラスでの開催となりました。初〜中級となるJr.Bクラスは出場台数4台。初参戦のライダーが多く、誰がレースを引っ張っていくのか注目が集まりました。2ヒートともスタートからトップに立ったのは、佐藤進之助選手。ホールショットを決めると、スピードを乗せて後方を引き離しにかかります。1周目から後方と10秒以上の差をつけてトップを独走。最後までラップタイムを乱すことのない隙のなさで、見事総合優勝を果たしました。
Jr.Bクラスは各ライダーとも間隔が空いた状態でレースが進んでいきました。単独で走るレースほど、いかに集中力を切らさずに走るかが重要。そんな中、2位を獲得した小島遥選手はトップの位置を確認しつつ、集中力を切らさずに自分の走りを全うしていました。
なお、Jr.Bクラスはシリーズを通しての開催は行っていなかったため、シリーズチャンピオンの決定はありませんでした。
初めて参加したライダーも多くて、1人でも多く参加してくれたことが嬉しかったです。バトルは見られなかったものの、全員が安定した走りをしていました。これからさらに開けっぷりを良くして、85ccのスピードに慣れていくことがレベルアップに繋がると思います。
Jr.Aクラスでは、大久保梨子選手が第2戦から第4戦まで、全9ヒート中8ヒート優勝という安定した強さを見せてきました。一方、9ヒート中8ヒートを2位で終えてきたのが水野零埜選手。一度は優勝を獲得しましたが、総合優勝の経験はなく、その闘志はレースを重ねるごとに増しているのが感じられました。迎えた最終戦、このふたりによる激しいトップ争いが勃発。
ヒート1は大久保選手がホールショットを決めると、水野零埜選手が後方から迫ります。2人のラップタイムは約1秒差。水野選手からのプレッシャーに負けず、大久保選手がリードを守り切りフィニッシュを果たします。
ヒート2とヒート3では水野選手が優勝への意地を見せます。ヒート2では大久保選手と水野選手ともに好スタートを決めると、大久保選手がトップで1周目をクリアします。水野選手は終盤まで約1秒差で大久保選手をマーク。攻防戦が続く中、ラスト2周で水野選手が大久保選手の隙をついてトップに浮上。この接戦に観客は大盛り上がり。結果、水野選手がトップでチェッカーを受け2度目の優勝を獲得しました。
ヒート3も大久保選手がホールショット。水野選手が追いかける展開となりましたが、1周目にトップを奪うと、水野選手はその勢いのままリードの拡大を図ります。大久保選手も負けじと食らいつきますが最後まで抜かすことはできず。水野選手が2ヒートを制し、自身初の総合優勝を飾りました。
大久保選手は年間チャンピオンを獲得。安定した強さ持つ彼女の活躍は今後も応援したくなりますね。
大久保選手と水野選手のバトルが熱かったですね。水野選手はコーナーの突っ込みが良くて、いつもよりもアグレッシブに走れていたことに成長を感じました。負けを経験し、最後は勝利した水野選手のように、バトルを通して選手の成長が見られるのはすごく良いことだと思います。