どこで抜くか、どう抜くか、考え抜いて仕掛ける一瞬にライダーも家族も息を呑む! 若いライダーたちの著しい成長が激しい接戦を生んだ44キッズクロス第4戦

勝利への意識が高まる50ccクラス

中脇理樹斗選手(#89)

ファースト50クラスもMOTO -Eクラスと同様のショートカットコースでレースが行われました。参加台数は10台。ヒート1とヒート2ともに、第2戦ぶりに参戦した中脇理樹斗選手が、前大会優勝した齋藤稀選手を抑えてトップを走行します。中脇選手はスタートから47〜48秒台をキープし独走状態へ。齋藤選手とは10秒以上差を開けてゴールし、その速さを見せつけました。

ヒロタカ選手(#105)と中脇悠樹斗選手(#88)

一方、3番手争いも白熱。ヒート2では、3番手を走行しているヒロタカ選手に4番手の中脇悠樹斗選手が迫ります。テーブルジャンプを超えた後に続くストレートでは、中脇選手がヒロタカ選手の背後まで接近。ストレートでさらに加速すると、ヒロタカ選手を見事パスし3番手に浮上しました。いかにスピードを乗せて相手より速く走るか、モトクロスの面白さが詰まっている展開に見ている方も胸が熱くなりました。

小島庸平のワンポイント・コメント!

優勝した中脇理樹斗選手は開けっぷりがよく、良い走りをしていましたね。トップ後方もバトルが展開されたりと、全体的に成長してきています。ファースト50は入門クラスという立ち位置ではありますが、4戦目となるとライダー達はレース慣れをして、「戦う」という意識が高まってきていると感じます。

小磯銀士選手(#10)

スーパー50・リミテッド50クラスはスタート直後の坂を含めたレイアウトでレースが行われました。50ccではスピードをうまく乗せていかないと坂を上りきることが難しく、苦戦しているライダーも。そんな中スタートから飛び出し、躊躇無い開けっぷりで独走状態に持ち込んだのはハスクバーナを駆る小磯銀士選手。ヒート1では全体の3番手まで、ヒート2では5番手まで、ヒート3では4番手までラップし、群を抜いたスピードで見事優勝を果たしました。

広野康輝選手(#59)

一方、リミテッドクラスに参戦するもう1人のライダー広野康輝選手も好調なスタートを見せます。ヒート1では転倒があり9番手でゴールとなりましたが、ヒート2とヒート3ではスーパー50クラスとリミテッド50クラスを合わせた全体で2位。アクセルの開けっぷりが初参戦の第2戦から比べて格段に上がっており、成長がうかがえます。

大久保英飛選手(#8)

スーパー50クラスでは大久保英飛選手が全ヒート優勝。第2戦から連勝記録を伸ばし、9連勝を果たしました。また、前を走るリミテッド50クラスの小磯選手に食らいつく走りを見せる場面も。クラス全体でトップを走る小磯選手へのライバル意識が感じられ、勝利への意識が強く感じられます。

水谷倫都選手(#95)

レンゴ選手(#33)

44キッズクロスのホームページには各クラスのポイントランキングが掲載されています。スーパー50クラスではトップの大久保選手が272ポイントとリードしている中、接戦なのが現在155ポイントで3位の水谷倫都選手と、152ポイントで4位のレンゴ選手。2人ともヒートごとに順位の変動は見られますが、着実に上位に入ってくる存在。最終戦で2人のランキングにどう動きが出るのか注目です。

小島庸平のワンポイント・コメント!

スーパー50クラスの大久保選手はトップの常連ですね。このコースはアクセルをしっかり開けないと上りで失速してしまいますが、彼はしっかりと加速させていました。さらに、コーナーとストレートは他のライダーよりも開けてる時間が長くてアクセルワークも上手。バイクをしっかり走らせていると感じます。

リミテッド50クラスは2人とも上りがめちゃくちゃ速かったですね。小磯選手は転倒なく全勝しているので、安定感があります。広野選手は後ろから迫るスーパー50クラスのライダーと切磋琢磨している中で開けっぷりが良くなっていたりと成長を感じます。