CT125・ハンターカブやグロムといった原付2種モデルに適合したオフロードタイヤも発売しているiRC(井上ゴム工業株式会社)が、ミニバイクでオフロード走行を楽しむビギナー向けのイベント「iRC OFF ROAD PARTY〜みにばい編〜」を福島県モトスポーツランドしどきで開催した。
当日は東北を中心にアドベンチャーツーリングナビゲーターやイベント企画を行っているMotoradaがイベントを取り仕切り、地元のベテランオフロードライダーたちがスタッフとしてサポート。梅雨時期の開催ということもあり、残念ながらほぼ雨天という天候だったが、それでも集まった参加者には笑顔が絶えず、それぞれのレベルにあったオフロード走行を楽しんでいた。
ホスピタリティ溢れた、親しみやすいイベント
当初は午前中に簡単なオフロードスクールとコース走行、午後に林道を使ったアドベンチャーツーリングというタイムスケジュールが発表されていた。しかし、午後からは少しだけ天気が回復する予報だったため、急遽タイムスケジュールを変更。午前中にアドベンチャーツーリングを行い、コース走行は午後からとなった。このような柔軟な対応ができるのは、経験豊富なMotoradaとiRCのスタッフだからこそだろう。
雨天の影響もあり参加者が少人数だったこともあって、スタッフとの距離がとても近く、レース会場などにも積極的に出展しているiRCらしい雰囲気のイベントだった。
GPSを使ったアドベンチャーツーリング
午前中はMotoradaプロデュースによる、アドベンチャーツーリングを開催。ジオグラフィカというマップアプリを各自がスマホにインストールし、そこにMotoradaが作成したGPSデータを読み込ませることで、トラックが表示され、それをナビゲーションとして利用する、ちょっとしたゲーム感覚も味わえるシステムを採用。
ルートはしどきを出発して付近の林道を含むルートを約50kmツーリングし、しどきに帰ってくるというもの。途中には2箇所の緩やかなダート林道を含んでいて、50ccのカブでも1時間30分ほどで走り切れる安心の設定となっていた。
GPSによるアドベンチャーを楽しむために一人で走る人もいれば、仲間と一緒に連なってツーリングを楽しむ人も。バイクは90ccのスーパーカブからCC110、CT125、グロム、さらにはKLX125や、アプリリアのRX125などのオフロードモデルまで幅広く集まった。
なお、iRCのイベントではあるが、タイヤに指定はなく、他メーカーのタイヤでも参加可能。それでも多くのライダーがiRCのGP22をチョイスしていたのが印象的だった。
しどきコース走行は本コースの一部を使用
大坂チャレンジも!
お昼休みにはイベント参加者の走行可否を確認するため、マーシャルによるコースの試走が行われた。その結果、ミニコースはコンディションが悪かったためクローズ。本コースの一部だけを使用して、午後のコース走行を実施した。初めてオフロードコースを走るライダーもいたが、みなドロドロの中、終始笑顔で走行していた。
雨が弱くなったとはいえ、かなり厳しいコンディション。途中、転倒してしまうライダーもいたが、スタッフの手厚いフォローにより、怪我人はゼロ。
さらに本コースをスタートしてすぐの大坂を使ってヒルクライムごっこも開催。有志が一台ずつアタックし、登り切ったライダーには拍手喝采が贈られた。どちらかと言うと登りよりも降りる時の方が怖かったようだ。
雨天ならではの楽しいコース走行に、多くの参加者はオフロードの経験値を大きくアップさせることができたはず。
レンタカーで参加した正真正銘「初オフロード」ライダー
千葉県から参加した佐藤大地さんは、レンタカーの軽バンをトランポにして参加。
「自走で来ようかとも思ったのですが、雨予報だったのでレンタカーを借りました。普段は別のバイクでオンロードツーリングをしているのですが、YOUTUBEで林道ツーリングの動画を見ていたら面白そうだなって思い、このKLX125を先月末に購入したんです。今は千葉県に住んでいるのですが、実家は福島にあって、父親が昔このコースを走っていたのを思い出して、参加を決めました。まだ林道も行ったことなかったので、今日が正真正銘、初めてのオフロードでした。こんなに泥だらけになるとは思いませんでしたが、面白いですね!」と佐藤さん。
自作のグロム外装キットで参加「絶対転びたくない!」
新型グロムのパリダカ風外装キットで参加したのは湯浅泰司さん。お話を聞いてみると、なんとこの外装キットを製作・販売しているビーズガレージ東名横浜のスタッフさんだった。
「オフロードは20年以上前にCRM250とかDT200とかで遊んでいましたが、それ以来の体験でした。今回はiRCさんのタイヤGP22がすごく良かったので、本当のオフロードコースで体験してみたいと思って参加しました。途中でスタッフさんに空気圧を落とすことを教えていただき、2.0kgfから0.8kgfまで落としてみたら、すごくグリップが増して驚きました。もう楽しすぎて、笑いが止まりませんでした」と湯浅さん。