ハードエンデューロの全国大会が、WO-NETからG-NETになって12年目。そして全日本ハードエンデューロ選手権G-NETを名乗り始めてから4年目となるシーズンが開幕した。近年恒例となっているCGC奈良トラでの開幕戦は、他競技からトップライダーが参戦したり、他県から観戦者が訪れたりと大きな盛り上がりを見せる。僕は今までこのCGCに対して「エンデューロの祭典」だと評価していたのだが、今回少し考えを改めた。CGC、特に3月に開催される開幕戦はもはや「モータースポーツの祭典」だ。

関西トライアル軍団が参戦!

まず一番初めに触れておかなければならないのは、トライアル軍団についてだろう。トライアルのシーズンオフに開催するG-NETではすでにお馴染みとなっている「ぶっ刺し先生」こと藤原慎也をはじめ、同じくIASの柴田暁、レディースランキング2位の小玉絵里加らが、参戦。さらにレジェンド、波田親男までエントリーしていた。

トライアルIASランキング6位の柴田は、エンデューロバイク歴30分でエントリー。「藤原選手や野崎選手など、トライアルライダーがだいぶハードエンデューロに出るようになってきたので、ノリで出場を決めました。野崎選手が昨年のG-NETでいきなり優勝したので、トライアルしか経験していない僕がどこまで通用するのか試してみたくなりました。4周目指して頑張ります!」とレース前にコメント。ハンドガードもついていないRIEJUで、走行30分なのでセッティングなども煮詰めていない。それでも大仏ロックでは華麗なクリーンで大勢のライダーをゴボウ抜きにしていた。結果は2周して11位。しっかりG-NETポイントを獲得。

柴田は「ザ・関西人」という印象のとてもノリがよく、気さくなお兄さん。藤原慎也、小玉絵里加らと話をしていると普通に話しているだけで漫才になっていていつまでも聞いていられる。

ちなみに小玉はおひなさまクラス(一般的なレディースクラス)ではなく、ゲロゲロクラス(最高峰クラス)にエントリーし、あと少しで一周というところで時間切れ。藤原については後ほど語らせてもらう。残念ながらレース中は出会えなかったので、代わりにおひなさまクラスでドロドロになりながらレディースライダーをヘルプしていた男前なエリカ嬢の写真を。

ちなみに近年ではハードエンデューロライダーたちがトライアルのテクニックに魅せられ、トライアルを始めるという流れが誕生していて、ライセンスを取得して選手権にも出場し始めている。