コロナ禍を受けて全6戦のスケジュールが組み直された全日本モトクロスだったが、蓋を開けてみれば第2戦名阪と第4戦広島が中止になり、この第5戦HSR九州も実質3戦目のレースとなった。短いシリーズの中でいかにマシンを作り込み成績を出していくのか。IA2に参戦するGOSHIレーシング、石浦諒もマシン開発とレーストレーニングの狭間で悩んでいた。
「マップは本当にすごく良くなってきてるんです。色々な特性が良くなってる。ロガーも毎週使ってデータ収集できていますし、GETの橋本さんにもアドバイスをいただき、すごく上手くいっています。でも、そこに力を入れすぎてしまって、他が見えていなかったみたいです。
開発はマシン作りにすごく時間をかけるし、ずっとそのことを考えているので、乗り込みができないんです。マシンは良いのでタイムを出すことはできるのですが、それが持続できなかったり、コースが荒れてきた時に対応できなかったり。開発とレースで成績を出すことの両立の難しさを、すごく感じています。
エキパイもSUGOから変更していて、すごく相性が良いんです。バイクはすごくいいのにスタートで出られないからトップライダーと競っても体力がなくて抜けなくて、マシンの良さを証明できないのが悔しいんです。次のオフビでは250cc最後のレースになるので、一度セッティングもリセットして初心にかえり、自分のスキルでマシンをカバーできるような練習方法で乗り込んで挑もうと思っています」
石浦は来年からIA1へエントリー。マシンも450にチェンジする。今シーズン最後のレースを、悔いのないように走り切れるよう、見守っていきたい。