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ヤマハが向かう先
YZ250FXは、とても特殊な立ち位置のマシンだ。
まずもって、世界でも類を見ない後方排気エンジン。その異形のユニットは、底なしのポテンシャルを持っているのだが、それをいわばアマチュアのレーサーに提供するため、日本のマーケットに照らし合わせた落とし込みをした。この10年以上、空前のクロスカントリーブームが日本で続いており、YZ250FXは競技専用車として異例のヒット作だと言える。かつて、世界を席巻した名車5バルブのWR250Fは、エンデューロのマーケットを作り替えた。そしてそのDNAを受け継いだYZ250FXはクロスカントリーのマーケットを創出したのだ。
セルボタンを押した瞬間に、攻撃的なノイズが聞こえる。股下すぐそばにある吸気口もその迫力に寄与している。エンジンのピックアップのよさも手伝って、おそらく多くのビギナーは「パワフルさ」を感じるだろう。
だが前述したとおり、このニュージェネレーションのエンジンは自由自在だ。オフロードマニアたちが、思う存分に土と戯れられるように、様々な要望に応えられる「素材」として純度がとても高い。おそらく、このマシンであれば、今までセローからレーサーに乗り換えたくともなかなか勇気がもてなかったライダーも、その乗り換えを決めることができるだろう。モトクロッサーのモアパワーが捨てがたく、YZ250FXを選べなかったライダーも、選べるようになると思う。