藤原 実はね、第1回の時からうちの協賛スポンサーさんの中で、障害を抱えているご家族があって、その傷害を抱えている子どもがなかなか自分から心を開けない子なんやね。自分から自発的にどっか行こうとか、どっか連れてって、こんなん見たいとかいうことが一切なかったっていう子どもを抱えている親がいてて。実はシティトライアルに関わったことで、その息子さんが初めてシティトライアル見て、自発的に「あの黒山選手のこと追いかけたい」と言い出したです。
その親子、黒山選手の出ている全日本やデモンストレーションを追いかけて見に行って、それに対して親が目茶苦茶喜んでくれた。こないだのシティトライアル終わった後にその人がすごく号泣してくれて、息子が自発的な行動取ってくれたことがすごくうれしいって言って。
僕が描いた夢やけど、そこの夢に対して色んな人が感動とか、夢を持ってくれるというのが僕はすごくうれしいなと思ってる。
終わってみて毎回思うけど、やっている間みんなハッピーなんよね。去年とかはね実は怪我した選手とかもいたんやけど、ただ全員笑ってる。運営スタッフ、オブザーバー、ジャッジ、選手、お客さん、スポンサーさん、みんな笑顔。
折口 せやね。
藤原 なんやったらカメラマンさんも笑顔、っていうなんかハッピーでしかない。
折口 今回は、ライダーの顔もたくさん撮らせていただいたわけですけど、全日本とのギャップをとても感じました。まさに慎也さんがおっしゃっていた笑顔のことね。正直言うと、全日本トライアル的な観点で見ると、みんなのシリアスな顔がいっぱい撮れる、っていうのが普段のレースなんですけど、シティトライアルに関してはそうじゃない。
藤原 乗っている時はみんなめちゃ真剣なんだけど、落ちたりしたら、ちょっと笑顔でごまかしてくれるというか。お客さんに失敗してごめんみたいな雰囲気出してくれるところとかエンターテイメントやな。