THURSDAY / OPEN PRO SPORTS MOTO2
1周目15番手。しかし…どうにもスタートが決まらない
このヒート、またも下田はスタートをミステイク。15番手からの立ち上がりで、オープニングラップで10番手まで追い上げた。ライバルと言うべきジェット・ローレンスはきっかり前を引く体勢へ。250MX Proヒート2と、似た展開となる。下田は、やはり立ち上がりのペースを上げられず、なかなか前走車を刺せない序盤を強いられた。
3周目に最速ラップをたたき出して、逃げ切り必勝のジェットに対して、下田の分は悪い。中盤6番手まで上がる時には、ジェットとの差は13秒ほどまで拡大してしまっている。後半からは下田得意のスパートが決まって2番手集団をあっさりパス。
20分+2周のフォーマットだが、おそらくラスト2周が表示されるのが早かった。ジェットのタイムで、ファイナルラップのチェッカーが20分30秒あたりで振られているから、2周は短いのではないだろうか。追い上げ型の走り方を余儀なくされている下田には、この短縮がきつい。残念ながら、ジェットに残り10秒までおいついたところでフィニッシュとなってしまった。
近年、実力が拮抗し始めてからというものの、さらにスタートの成否がレースで重要視されつつある。下田の2日目に見せた強さはホンモノだったが、15番手でのたちあがりを許されるほど、ジェット・ローレンスは甘くはない。プロに転向すると、30分+2周を戦うことになるから追い上げ型の下田には有利だが…そもそもプロのオープニングラップからつながる2〜3周目のスパートは、とてつもないスピードだ。
下田も、序盤のスピードが課題であることは重々承知だ。トレーナーのヤニングによれば、最初の3周でジェットに6秒4おいて行かれていると、分析されている。後半は、素晴らしい。序盤は、ダメだとヤニングははっきり下田に見える形で伝える。混戦が苦手なのではない。下田のパッシング能力が非常に高いことは、後半の2番手争いが証明している。序盤でラインを見極められないこと、あるいはスタートの成功確率が、現状の課題なのだ。
ポイント上、ジェットが圧倒的優位。このオープンプロをどうしても1位でフィニッシュしたかった。強大な敵ジェットは着実に1位を重ねていて、下田はこのオープンプロで2位になってしまったことから、自力優勝は難しくなってしまった。