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ボア・ストロークに関しても、スペックは2019モデルからアップデート。旧モデルの77.0mm×53.6mmから、78.0 x 52.2mmへ、つまりより大径のボアへ変更された。CRF250Rも、2018モデルのアップデートで、大径ボアを手に入れており、長らく多くのメーカーが77mmボアで統一されてきた時代は終わりを告げようとしている。ボアが拡大されることで、つまりはショートストローク化され、高回転向きの性格になると同時に、インテーク・エキゾースト両方のバルブを大径化できる。これらは、FFI時代になってダウンドラフト化が進み、充填効率が上がったことによって、いわば黄金比率の77.0mm×53.6mmをブレイクスルーすることができたと見るべきだろうか。

EFIに関しては、スロットルボディを1mm拡大。44mmとなり、より高回転域へシフトするものと考えられる。

20202019
Engine4-stroke, 1-cylinder, DOHC, liquid-cooled4-stroke, 1-cylinder, DOHC, water-cooled
Displacement249cc249cc
Bore x Stroke78.0 x 52.2mm77.0 x 53.6mm
Compression Ratio14.2:113.4:1
Fuel SystemDFI® with 44mm Keihin throttle body and dual injectorsDFI® with 43mm Keihin throttle body and dual injectors
IgnitionDigitalCDIDigital DC-CDI
Transmission5-speed, return shift5-speed, return shift
Final DriveChainDriveChain

どのモトクロッサーも、熟成しきってしまい、大して変わらないと言われてきた近年。固定されたボア・ストローク比に象徴されるように、一時期は横並びであったものの、ヤマハが後方排気に舵を切ってからだろうか、個性への特化が進んでいるように思える。ホンダの超高回転エンジンしかり。スズキ同様、セルフスターターは採用せずにキックスターターのみとする仕様も、同社の個性を感じる。このたびのKX250がどこまで「パワーのKX」を実現しているのか、とても楽しみだ。

サスペンションは、コイルスプリングへ変更

サスペンションに関しては、19モデルまでのSFFをやめてコイルスプリングへ戻る形になったKX。スペックとしては、48mm径のKYBサスペンション、内部ピストンは25mmと大型化を図った。初期の特性を重視した仕様だとのことだ。

リアサスペンションも、KYB製。

車体に関しては、マスの集中化が進み、リアサスペンションの動きを一層最適化しているという。

継続のKX450

日本では、Team Greenでファクトリーマシンを走らせているKX450。この20モデルではめだった変更箇所はリリースされていない。おそらく、KX250はこのフレームを採用しているはずで、小方誠の活躍を鑑みるに、仕上がりはとてもいい。