なにかとトランポ界隈を賑わしているHonda N-VAN。すでに、一般ユーザーのレビューや、多くの専門媒体で「こんな大きいものも積めちゃいます!」と記事が上がっている。そこで、Off1.jpでは「どう積むのがいいのか」をCRF450Rで検証してみた。想定は、モトクロスやエンデューロを楽しむために、フルサイズのオフロードバイクを所有する方々だ。

タイダウンをかける、フックをどう設定すべきか

以前、Off1.jpでも記事にしたこちらの記事。書いていて、そこまで突っ込んでもしょうがないと思いつつも、タイダウンの位置はどうするのが正しいんだろう、と思わなかっただろうか。

CRF125Fを積んだ、展示車。この場合、ちょっと不安定だ。バイクを積む場合、下に思い切り引っ張るようにする人が多いけど、これは実はあまりよろしくない。左右の力に対して弱いし、サスペンションにも力がかかってしまう。

©稲垣画伯

実に雑な絵で申し訳ないけど、トランポ積載を上から見た図。バイクをトランポ車内に固定する時に大事なのは、いかに横を固めるか。前後は、若干フロントタイヤを押しつけられればイイ。

だから、下に引っ張ると下へ力が分散してしまうので、本来ならタイダウンをかけるハンドルから横にフックがほしいわけだ。

というわけで、CRF450Rをとりあえず突っ込んでみた。定評通り、フロントフォークを縮めずとも入ってしまう。この天井の高さは、軽バンでは飛び抜けてるよね。僕もサンバーでフルサイズを積んでいたことがあるけど、サスは縮めないと到底無理だった。スムーズにフルサイズバイクが飲み込まれていくのをみると、ミニバンよりも積載のストレスはないかも、と思った。

助手席のグローブボックスにフロントタイヤを当てるとこうなる。先ほどの説明で言えば、グラブバーあたりに欲しい感じだ。思いきってここにかけてしまうのもありだと思う。運転席側は、かなり天井が狭いことになるだろう。あと、見ての通り左側の目視はかなり難しい。

思い切り左に寄せれば、最大フルサイズ1台+CRF50Fと2人が乗れる感じ。親子でバイクに乗りに行ける。本当にギリギリだけど。

これって後ろから積むのがアタリじゃね?

じつは、トライアルライダーの多くは、後ろ向きにバイクを積む。ハンドルが邪魔をするし、リア周りはすっきりしているから、荷物を積みやすいからだ。これを応用してみよう。

じゃん。

フロントタイヤは、リアに当ててしまうわけだ。

実は、このリアにあるボッチ達は、ボルト穴。ユーザーが自由にフックなどを装着できるようになっていて、これらを利用すれば思い切り理想のタイダウンが引けるはずだ。

位置をいつでも変えられるのも、いい。

後ろに積むと、助手席側の目視もしやすくなる。

運転席も余裕が生まれる。

縦に2名、CRF50Fがもう一台いける。

おまけにこんな装備があれば、ファミリーでバイクを楽しめる。

N-VANがバイクが積めるから、これでいいじゃないかという安直な意見を言うつもりはない。でも、放っておいてもハイエースにレーダークルーズコントロール(勝手に前車を追尾するクルコン)が付くことはなさそうに見えるし、車線逸脱防止支援システムもまだまだ先なのではないか。デカイ車のほうが遠征は楽だと言われるけど、もしかするとこれら最新技術に頼れる最新軽バンN-VANのほうが、わりと翌日の疲れは少ないのかも、なんてことを思った。